「内戦」ではなく、「Civil War Tent」で検索してみると……
アメリカ南北戦争やその時代の軍事テントを再現した画像が表示されます。
これはそのCivil Warテントのひとつで、Aフレームまたはウェッジ型と呼ばれています。このテントの特徴は張り綱がなくポールとペグで自立することです。
張り方は至って簡単。
テントを広げ、4隅をペグ打ちします。
リッジポールと2本のロッドポールを持ち上げて自立させ、残りのペグで固定します。
当時は角材や丸太をポール代わりにしていたようですが、当然ポールは付属されていなかったので、手すり用の丸棒と直角のジョイントを利用しています。入り口は紐で結ぶ簡素なもの。当然メッシュもないのでテント内は虫だらけになります。
テント生地は丈夫で撥水効果のあるキャンバス製ですが、カビの事を考えると雨の多い日本では実用的とは言えないでしょう。かえって不便で厄介なテントです。
しかし、森暮らしそのものが便利で快適性を求めている訳ではありません。一つ一つが手間の掛かる不便さを愉しんでいるのです。
森暮らしのキャンプスタイルもその延長。敢えて故きを訪ね、どっぷり浸かる。オールドスタイルのキャンプを習熟すると、どんな「新しきを知る」ことになるんでしょうね……?
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