継承される技術と進化する価値
和釘衰退の後、燕市は煙管づくりも一大産業へと成長させていました。昭和12年には、燕市がなんと全国一の煙管生産地に。それも戦後になると外国産の紙巻きタバコの流入で衰退。現在燕市に残る煙管職人はたった一人となってしまいました。
時代の変革で伝統工芸品が衰えるのは残念ですが、アウトドア用品を含む、現代の道具にその技術は息づいています。またそれ以上に大切な財産が受け継がれているのではないでしょうか。それは常に使い手のニーズを意識した商品開発と、変わりゆく時代にアジャストさせるべく試行錯誤しつづける姿勢です。
燕三条はそうした大いなる遺産を繋ぎ、現在ではその価値を世界に轟かせています。包丁の「藤次郎」は各国にシェアを伸ばし、山崎金属のカトラリーは現在ノーベル賞の晩餐会にも使われるほどに。そしてかのアップルは燕三条の「磨き」の技術を旗艦製品に取り入れました。
燕三条発祥のアウトドアメーカーによるギアが世界で支持されるのには、確かな裏付けがあるのです。
現代のギアに宿る”燕三条”の価値
知れば知るほどその技術の高さと歴史的背景が興味深い日本発世界レベルの価値”燕三条”。
日本の多くの産業で「海外にもっていかれた」なんて話が多い今こそ、時代をサバイブし価値を継承する燕三条に注目してみてください。そこには日本人が前を向ける歴史とそれを継承した”現在”があります。
足を運ばずとも、全国のショップでその価値が宿る道具(ギア)を手にすることもできます。そこには職人の技と商人の知恵、そしてたゆまぬ進化の結集があります。
次回フィールドでアウトドアギアを使う時には、モノとしての価値を味わい、地域に息づく職人技に想いを馳せてみてください。
Tsubame-Sanjyo produced gear has high value matched to the times.
燕三条のギアには時代にマッチした高い価値がある。