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我がキャンプ道具の、偏愛ストーリーあれやこれや

コットンキャンバスの三角テントで、カッコウのさえずりとともに目を覚ましたのは9歳の夏でした。
以来、ソロキャンプ時代、パートナーと2人で遠出した年月、家族が増え、友人同士の芋づる式グループキャンプを経て、再び2人。新しいギアに目移りもしますが、長年慈しんだ道具たちに囲まれる心地よさは格別です。
前回はテントやタープなど大物たちをご紹介させていただきましたが、今回はキッチン類の20年選手たちをお見せいたします。
20年選手その① コールマン PEAK-1 マルチフューエル
メカニカルな点火のお作法に魅力あり

こぼさぬようにガソリンを注ぎ、ポンピングしてタンクの内圧を高め、着火後もポンピングを足す面倒さに「メカを扱っているんだぞー!」というマゾヒスティックな喜びを感じちゃう私は変態でしょうか。1993年購入。ポンプカップを1回交換しています。
あらゆる条件下で最高のパフォーマンス

最近はガスバーナーの性能が上がり、強風下や低い気温でも確実に燃焼するものが増えていますが、20年前はガソリンバーナーが風にも低温にも強かったのです。
標高2000m超えの美ヶ原でも、低気圧の風雨の中でも頼れる相棒。ガスに比べて燃費もよく、ガス缶のゴミも出ず。このモデルは緊急時に車のガソリンが使えます。
20年選手その② EPI マイクロスーパーストーブオート
日常からの軽〜いエスケープに最適なモデル

思い出がふと浮かぶ……出かけたくなる深緑色

こいつに点火すると、買ってすぐ出かけたトレッキングの休憩タイムに、岩峰の頂上で飲んだコーヒーの味が蘇ります。直噴式の炎はハイパワー。シェラカップ1杯分300mlの水が3分12秒で沸騰します。最大火力からとろ火までコントロール可能なマイクロアジャスト機構搭載。深い緑色のブランドカラーがまたいい色。
20年選手その③ ユニフレーム コーヒーバネット初代
画期的!バネの力でぺったんこから立体へ変幻自在

コンパクト収納ドリッパーの先駆けですね。陶器のドリッパーはかさ張って重たいし、プラスチック製じゃ雰囲気ぶち壊し。なので1992年、発売と同時に即買いしたのがステンレス製のバネでできたコーヒーバネット。平らに収納でき、脚の部分を外せばビヨ〜ンと円錐形になる機構は本当にありがたかった。
使いやすく進化していますね

現在はgrande、cute、sierraとサイズも増え、grandeとcuteは脚が3点支持になったので、安定性が増したようですね。
使用後はさっとすすいでパッと振るだけ。先の尖った専用ペーパーフィルターを探すのに手間がかかりますが、今やネットでなんでも買える時代ですから。
20年選手その④ 年代物の銅のヤカン
いい仕事してますねぇ〜!コレで淹れるコーヒーは最高!

1991年に骨董品店で買った銅のヤカン、500円でした。風雅な鷺(さぎ)の絵柄がお気に入りです。
口の造作が素晴らしく、細く静かに湯が注げるので、朝のコーヒーを淹れるのに欠かせない逸品。アウトドアメーカー品でなくても、使い勝手や雰囲気の良いものをキャンプに取り入れるのは楽しいですね。小ぶりですが800ml入ります。
20年選手その⑤ スノーピーク フィールドクッカー初代
キャンプ鍋のレジェンド・フィールドクッカー

1992年購入。現在のフィールドクッカーPro.1には、便利なメッシュバスケットが追加になっています。現行モデルのフライパンは強火でも大丈夫な黒皮鉄板、初代のフライパンはテフロン加工でした。次第に加工が剥げたので、今は目玉焼きを焼く程度。確か付属品のおたまがあったはずだけど、どこに行っちゃったんだろうか。
直火でガンガン熱してもビクともしない強靭さ

厚手のステンレス製でとっても頑丈。炭火の熱や焚き火の焔でステンレス地が少し変色したところがまた、たまらなくシビれるポイントです。

ダッチオーブンを使いだす前は、オーブン代わりに鍋を被せて、鶏のローストなどを作っていました。
キャンプは「ホモ・ファーベル(道具を作る人)」になれる場所

あと20年経ったのち、私は「これはねえ、まだ平成だった時代に買ったスキレットでね、20年かけて育てたんだよ。」なーんて、孫に自慢するバーチャンになっているのでしょうか……?
20年以上愛用しているギアのPart.1はこちら
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