荷物はタープの下へ
よく晴れているのに、朝起きると、外に置いていたランタンやバーナー、そしてクルマに細かな水滴がついていることがあります。この正体は夜露。“夜露が降りる”と言いますが、屋根の下なら露で濡れにくくなります。濡れると不快なチェア、水濡れに弱い木製テーブル、錆びやすい鉄製のダッチオーブン、ペーパー類など案外キャンプサイトには濡れて困る物があるので、道具はすべてタープの下や車内に保管。このとき、風対策を兼ねて、日中よりもタープを少し低くしておくと安心です。
使用済みの皿はキッチンペーパーで拭いておく
キャンプ場の炊事場では、合成洗剤の使用が禁止されている場合が多いですよね。水だけではこびりついた汚れを落としにくいので、使い終わった皿や鍋は、すぐにスクレーパーやペーパー類で汚れをかき落としておきましょう。焚き火でお湯を沸かしていたなら、最後に食器にかければ残った油分をスッキリ落とせますよ。ここまでやっておけば、翌日、すぐに朝食作りに取りかかれますね。
反対に「明日の朝、洗えばいいかな」と放置しておくと、汚れがこびりついて大変! 翌朝、冷たい水でゴシゴシ洗う羽目になってしまいます。よけいな手間をかけないためにも、寝る前のサッと一拭き、習慣にしたいですね。
焚き火を適切に処理する
寝る前に、焚き火を消火します。もし、火がついたまま寝てしまうと、風で飛ばされてきたゴミに火がつく、ペグが抜けてたるんだタープが焚き火台に接触するなど、火災の危険がいっぱい! とはいえ、じーっと燃え尽きるまで待つのは大変です。
火がついた薪や炭を一カ所にまとめていると、高温がキープされてなかなか消えないので、薪や炭を離しておきましょう。互いの熱で温度が上がらなくなるので、火の弱まり方が加速します。金属製のバケツがあるなら水をため、薪や炭をひとつずつ水に漬けるとスピーディーに消火できますね。
火消し壺があれば、炭が付いたままの炭を入れて密閉。空気が遮断されるので、確実に消火できます。しかも、消火後の炭は“消し炭”になっています。消し炭はとても火がつきやすく、次のバーベキューや焚き火の火種になります。炭を無駄なく利用できますね。
なお、炭を入れたばかりの火消し壺は高温になっているので、やけどに注意しましょう。火消し壺を持つ手は必ず難燃グローブをはめるようにすれば安全です。
靴はテントの中へ
テントの外に靴を出しっぱなしにしておくと、気づかないうちに虫が入っていたり、露で濡れていたりすることがあります。
また、これからの季節は靴が冷えて、翌朝、靴に足を入れるとヒヤッ。足先が冷えると、なかなか身体があたたまらないのでこの状況は避けたいところです。そこで、就寝中はテント内に靴を保管。出入り口のあたりにシートを敷くか、靴を入れておくバケツや袋を置いておけば、テント内が汚れることはありません。
快眠の秘訣はここにあり!アイテムよりも“リズム”が重要!?
「キャンプに行くと、いつもよりよく眠れる」と感じませんか? 地面は決してフラットじゃないし、エアコンがないので快適な夜ばかりではありません。自宅の寝室のようにお気に入りの枕や布団もありません。それなのになぜ? 答えは、『世界睡眠会議』が提唱している「ぐっすり心得」にありました。
「ぐっすり心得」に書かれているのは、日常生活の中で行う“よく眠るための生活習慣”。キャンプでは意識せずにできることがたくさんあるんです。
CAMP HACKが9月末に『世界睡眠会議』と共同でイベントを開催!
静岡県・伊豆半島の東側にあるキャンプ場「シーサイドハウス今井浜」で快眠のためのポイントを参加者の皆さんに体験いただきました。ここから参加されていない皆さんにも是非参加したつもりで覚えておいてほしい、快眠のためのポイントを体験レポートにのせてご紹介していきます。
ぐっすり心得① 20分ぐらいの昼寝を楽しむ
渋滞を避けるために、いつもよりちょっぴり早起き。シーサイドハウス今井浜に到着して遅めのランチを食べたら、気が緩んだのか眠くなってしまいました。「昼寝をしたら、夜、ちゃんと寝られない!」と思いがちですが、じつは日中の仮眠は体調を整えるために有効なんです。
「ベッドに横になるのではなく、ソファにもたれて仮眠をとれば、体調が整ってスッキリ。平日も休み時間を利用して仮眠をとってみてください」(睡眠改善インストラクター 横山準さん)
疲れているときはいつまでも眠り続けそうですが、横山さんによると「コーヒーを飲んでから仮眠をとれば大丈夫。コーヒーに含まれているカフェインが身体に働きかけるのは、飲んで約30分後。気持ちよく起きられます」とのこと。
たしかに、木陰のリクライニングチェアでまどろむと、短時間でも頭がクリアになりました。これなら日が落ちるまでアクティブに遊べそう。ただし、昼寝をするのは午後3時まで。それ以降は、夜の睡眠に影響を与えてしまうのでご注意を。会社帰りの電車の中でウトウトしてしまいますが、気をつけなくては!