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バックパックが自作できるキット!?実際に作ってみた様子をレポート(4ページ目)

自分で手を動かすことでしか得られない感慨

自作キットと聞いて、「なんで自分で作らなきゃならないんだ」と思う人もいると思います。実際、今回はコッシー先生から直接指導をいただいたので7時間ほどで出来ましたが、もしもひとりなら倍以上の時間がかかったかもしれません。

ミシン、定規、待ち針、手芸用クリップ、糸切りはさみ、カッター、カッター台など、制作に必要な道具も多いです(必ずしもすべて必要なわけではありません)。

それでも、自分で手を動かすことでしか得られない感慨をたっぷり得られる POP HIKER Simple Pack “MYOG” Kit に、筆者は価格以上の価値を感じました。

自作バックパック
バンジーコードを取り付けてみた図。本体色は赤、緑、グレーから選べる。本体素材はPUコーティングナイロンで、適度な厚みで縫いやすい素材。
バックパック底部
折り紙のように折って作るボトム。シンプルながら荷重バランスも良好。
バックパック 入口
縫製が地味に大変だった開口部。バックパックの容量は35 Lほど。
オリジナルロゴ
GCMのゆるキャラ、ガサゴソ君の他、鹿ちゃんロゴパッチも付属。もちろんパッチはつけてもつけなくても可。

「作る手間や時間、材料代を考えたら、完成品を買ったほうが絶対に安いんですよ。でも、自分で作ることによって道具への理解も深まるし愛着も湧く。大袈裟に言えば大量生産・大量消費へのアンチテーゼみたいな側面もないことはないですけど、もの作りの裏側を知ることって面白いし楽しいし、逆に既製品の良さも別の角度から見えてくる。モノや社会を見るときの視点が増えるというか、それは既製品を10個買っても見えてこないものなんだと思うんです。でも、単純に、僕自身が始めて自分で作った道具でハイキングに行ったとき、すごく楽しかったんですね。その経験をみんなに味わって欲しいんです」

と、語ってくれたコッシー先生。これからもキット化をどんどん進めていく方針だそうです。筆者個人としても、Great Cossy Mountain がいつの日 かキット販売がメインのメーカーになったとしたら、最高にカッコ良いと思います。

この大量消費の世の中において、モノを売るのではなく、アイデアと経験と知識と体験を売るメーカーがあるとしたら、それこそ未来的だとは思いませんか?

「だから先に進んで、古い考えから脱出してください。あなたのパラダイムを、それを購入するのではなく、自分のギアを作ってシフトしてください」

製品名  : POP HIKER Simple Pack “MYOG” Kit
価格   : ¥10,000(税別)
メーカー : Great Cossy Mountain

curator/三田 正明

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