2017年よりふるさと納税の仕組みが大きく変わります
「ふるさと納税」について
ふるさと納税は、気にいった地方自治体へ寄付をすることで地域創生に参加する制度。自分が生まれ育ったふるさとだけでなく、よく遊びに行くキャンプ場のある町、興味深い事業など、好きな自治体や使い道を選べるのがおもしろいですね。しかも、確定申告をしたら税金還付・控除を受けられるし、「お礼品」まで送られてくるんです。どんなお礼品があるのかは、あらかじめ調べることができるので、お礼品目当てで寄付するのも、もちろんアリ。
地方自治体はゆかりのあるお礼品でPRができて、しかも税収アップ。寄付をする人も実質2000円で気にいったお礼品が手に入ると、なかなかお得な制度なんですね。ただし、総務省の調べによると、全国の自治体は寄付金1万円に対して平均で4000円分ものお礼品を送っているとも言われています。
茅野市の「ふるさと納税」事例
長野・茅野市で薪ストーブやロケットストーブなどの製作販売を行うケンズメタルワークによると
平成27年までの茅野市のふるさと納税の申込金額は毎年500万前後。ですが、税収が増えるどころか、経費などで差し引くと毎年マイナス500万で大赤字だと聞きました。昨年、ふるさと納税の担当者から、市内の企業の商品を積極的にPRしたいからとお誘いを受け、少しでも協力が出来ればとお礼品の提供を引き受けしました。平成28年度は2億数千万の申し込みだったそうで、僅かでもお手伝いできたかなと思ってます。税収が増え、この美しい高原都市“茅野”がもっと豊かに美しい街になることを望んでいます。(高橋憲三さん)
茅野市のお礼品に登録されているロケットストーブ「ロケットキッチン クックくん」(本体価格4万7000円〜)。断熱材がぎっしり詰まっているので、少しの燃料で高火力を実現します。
スッキリとスリムなデザイン。キャンプでも活躍しそう!
お礼品を寄付額の30%へ
ステキすぎるお礼品は、税収アップにつながりますが、負担になりかねないという問題があるんですね。そこでこの春、強制力はないのですが、ふるさと納税のお礼品を寄付額の30%に抑えるよう総務省が指導。また、自転車や家具、楽器、家電製品、金券なども全廃するよう地方自治体に要請したんです。ちょっと残念なニュースですが致し方ないのかもしれません。
ケンズメタルワークのタイニーストーブ(7万9500円)。脚とトビラが外せるので持ち運びが簡単、ストーブトップでグリル料理ができるのも魅力です。これも茅野市のお礼品だったんですが、国の定義によるとタイニーストーブは家具に分類されるため廃止される方向とのこと。残念です!