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他人に自慢できる逸品が集合!ヴィンテージランタンショップ『VIBLANT』(2ページ目)

ヴィンテージランタンだからこそ味わえる魅力とは?

ヴィンテージランタン アップ

メンテナンスさえすれば、ずっと現役で使い続けることができる

石角さん:「100年前のランタンだろうと、メンテナンスすれば今も使えることですかね」

現在のランタンは構造の簡素化が進み、1点に機能が集中しているため、1か所が駄目になってしまうと全てのパーツを交換することになります。

しかし、ヴィンテージランタンは100年前のランタンであってもパーツを少し削ったり、磨いたりして調節すれば、同じ部品でまた使い続けることができるのです。

ランタンの製造された年代に想いを馳せてみる

石角さん:「製造年月に一体何が起こったのかを調べて、そんな時代に使われていたかもしれないのか……と想いを馳せるのも面白いですよ」

例えば、次にご紹介する100年前のランタン。100年前と言うと1910~1920年代頃。第一次世界大戦が勃発し、世の中が戦火に包まれた不安定な時代。日本ではちょうど大正時代。サイレント映画やラジオ放送が始まったり、コロッケやカレーといった洋食文化が流行るなど、アメリカや西欧に「追いつけ追い越せ!」ムード真っ只中。しかし一般的な家庭で使われていた照明器具は、まだロウソクや石油ランプでした。

製造された時代の人々の暮らしや歴史的な出来事を想像しながら、「VIBLANT」に置かれたヴィンテージランタンを見ていきましょう。

まだまだ現役!約100年前のランタン

ヴィンテージランタン「L327」 img_6878
提供:編集部

こちらのランタンは、アメリカのコレクターから買い取った一品。「L327」というモデルで、1915年~1920年代に製造されていたランタンです。

当時は、製造したランタンに年号が刻印する習慣がなかったため、ランタンの特徴からでしか製造年代を判別できません。このランタンの場合はポンプノブが付いておらず、ポンプノブが開発された1923年なので、このモデルがおよそ100年前のものだろうと判別できるのです。

1905年!?アメフト初のナイター試合で使用されたランタン

コールマンランタン「288」

提供:編集部

1905年、ウィチタ州立大学でアメリカンフットボールのナイター試合が初めて行われました。当時は電気も通っていなかったため、会場に150台のランタンを並べ、ナイターの試合を行ったそうです。

その90年後である1995年。「あの時のばか騒ぎを再現しよう」ということなり、その時に使用されたのがこちらのランタン。モデルはコールマンランタン「288」で現行に近い型ですが、貼られているステッカーなどは、当時その場にいた関係者しか目にしたことがない、レアものです。レアもの中のレア。(こちら……なんと店内で販売されております!)

『天空の城ラピュタ』でお馴染み!カンブリアンランタン

カンブリアンランタン img_6885
提供:編集部

左は真鍮のカンブリアンランタン。イギリスなどヨーロッパの炭鉱夫が使用していたもので、宮崎駿監督作品『天空の城ラピュタ』で主人公パズーが使っていたものと同じランタンの型。(こちらは50~100年くらい前のもの)

映画では、パズーはシータと一緒に迷路のような炭鉱の中を歩いているシーンがありましたよね。ランプがなければ真っ暗闇で何も見えない、光の届かないトンネルの中で炭鉱夫達は石炭を掘っていました。

このカンブリアンランタンは、空気の薄いトンネルで作業をする炭鉱夫の命を守るため、ガラスの面や空気穴を小さくし、極力少ない空気で灯りが付くように設計されています。

さらに、酸欠になったらランタンの火が消えるようになっており、火が消えるのと同時に避難勧告が発令され、炭鉱夫たちは一斉に作業場から逃げだしたそうです。

90年前の一般家庭で使われていたテーブルランプも

コールマンテーブルランプ
提供:編集部

こちらもコールマンのテーブルランプ。およそ90年前のもので、家庭に電気が通っていなかったアメリカの田舎地方を中心に使われていました。

およそ90年前といえば、日本でいうと大正後半~昭和初期ごろ。世界恐慌、そして関東大震災など、皆が生きるのに苦しかったであろう時代。

そんな時代に照らすテーブルランプの灯りは、人々の心に安らぎを与えてくれていたかもしれませんね。

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