CAMP HACK[キャンプハック]


【連載Part.3】荒井裕介著『サバイバル猟師飯』から教わるイワナのレシピ

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作り方

img_6331 ❶ イワナを捌き、血合いをよく洗い流す。

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❷ 背中、首、尾ビレの付け根に切れ目を入れ、皮を剥ぐ。

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❸ 背骨に沿って刃を入れ、滑らせるように三枚におろす。

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❹ 腹骨と胸ビレをていねいに取り除く。

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❺ 一口大に切り分け、盛り付ければ完成。

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たくさん釣れたら焼き干しも作りたい

骨や内臓まで捨てるところはほとんどない

イワナは傷むのが早いので、刺身としてはほとんど流通していない。しかし、釣りたての刺身こそ、渓流釣りの醍醐味である。生かしておいたイワナを食べる直前に締めて捌く。新鮮だからできる調理法だ。味はねっとりしていて甘く柔らかい。これをワサビ醤油につけ、白米の上に載せて食べる。こんな贅沢な食べものがあるのかと思うほどうまい。

良型のイワナの刺身は、醤油につけると脂が浮くことがある。イワナの甘さは、いい水と脂によってもたらされる。雪解け水が湧き出した深山の源流で釣り上げた一尾は、そこまでの道のりと環境が相まって、さらにおいしさを引き立てる。

腹抜きはどんな魚も同じ行程だが、イワナの皮を剥ぐにはコツがある。首周りと背中、尾ビレの皮目に切り込みを入れ、エラ付近から尾ビレに向って皮を引き剥がす。そうすれば、きれいに剥がすことができる。手が滑る場合は、エラ付近の皮を歯でくわえ、両手でしっかりと尾を持てば簡単に剥がせる。ワイルドな方法だが確実に皮が剥ける。この作業は三枚におろす前に行った方がいい。渓流魚は身が柔らかいため崩れやすいのだ。

皮が剥けたら、三枚におろして刺身にするだけだが、ここで残った骨と頭に軽く塩を振っておく。塩を振った骨は、焚き火の上の直接炎が当たらない高さに吊るしておくと、数時間後にはカリカリの焼き干し骨せんべいが完成する。仕上げに軽く醤油を塗り、醤油が乾くまで少し吊るしておけばさらに香ばしく仕上がる。酒の肴にしてもよし、行動食にしてもよしの焼き干しが完成だ。僕はあまりやらないが、焼き干しはそのまま食べるだけでなく、骨酒にすることもできる。

さて、刺身の話に戻ろう。刺身と言うとワサビ醤油のイメージが強いとは思う。イワナの刺身丼にするなら醤油がいいが、刺身として食べるなら塩もおすすめだ。塩で食べると、さらにイワナの甘さが引き立つ。僕は両方用意して、気分で使い分けている。塩とオリーブオイルで食べるのもおいしい。ミズと和えて、サラダ感覚で食べることもできる。イワナの刺身はアレンジが楽しい食材でもある。

ここでは紹介していないが、剥いた皮は脂で揚げ焼きにするとサクサクと美味しい。捨てる部分はほとんどない。内臓は172 頁で紹介している肝焼きに変わる。ここまで食らい尽くせば、イワナも成仏してくれるはずだ。

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