別注・新作アイテム入荷中!!CAMP HACK STORE

A-suke流「アウトドア ダンディズム」#05:ナイフって何でこんなに値段が違うの?(3ページ目)

ハンドルについても説明します

それからハンドル材も説明しよう。

まずハンドル材も大きく分けて「人工素材」と「天然素材」の2種類。どちらもほとんどは硬くて変形しにくいものが使われている。コストが思った以上に高いのもこの部分。安いナイフは鋼材もだけどハンドル材が安い素材なことが多い。

「人工素材」

個体差がないのが大きな魅力。ナイフのハンドルに使われる人工素材は一般的なプラスチックに比べるとコストも高く非常に堅牢で一生の使用にも耐えるものが多い。

%e4%ba%ba%e5%b7%a5%e7%b4%a0%e6%9d%90

マイカルタ、G10
布や紙、ガラス繊維などに樹脂を染み込ませて圧縮して固めた素材で、非常に硬く水にも強いナイフのハンドル材としては非常に優秀。一般的なプラスチックよりも見た目も美しく高級感があり、比較的高価な人工素材なんだよね。

アルミ、チタンなど軽金属
フォールディングナイフにはよく使われる。いい素材だが温度が冷たい。冬に使うとなると考えてしまうかな。

その他いわゆるプラスチックといわれるほどの弱い強度のものやゴムのように柔らかいモノも使われます。コストや感触などでいい部分もありますが長い目で見ると耐久性がなく「一生の道具」が欲しい方には向かない素材。

「天然素材」

吸水性などにより伸びや縮みが起きやすく、個体差は大きい。しかしすべての素材がオンリーワンで、人工素材にはなかなか作れない雰囲気を持っている。希少性から高価なものが多い。

%e5%a4%a9%e7%84%b6%e7%b4%a0%e6%9d%90

ウッド
値段がとってもピンキリ。高いものはホントに高い。ほとんどは非常に硬くて重い木で、一般的な木と比べると水分による伸びや縮みなどは少ない。木目が違うからじっくり選びたい。

動物の角
鹿の角が有名。そのほかにも羊や水牛などがよく使われる。鹿の角は非常に硬いが角の状態によって全然違ってしまう。近年特に値段が高騰している。羊や牛は比較的柔らかく感触がいいが経年変化が起きやすい。こちらも模様に個体差が大きい。

動物の歯
象牙やクジラの歯など。硬くいい素材だが希少性が高く高価。温かみはあるが目に見える個体差は少ないかも。

貝やサンゴ
アワビや白蝶貝などが代表的。おもに装飾的に使われる。

レザー
ワッシャー上の皮を積層したハンドル。ナロータングでしか使用できないノスタルジーな見た目のハンドル材。

素材だけでも売っているので「ナイフ 鋼材」や「ナイフ ハンドル材」などで調べてみるとナイフの素材が意外なほど高価だってことに気付くと思う。もちろん個人が買うような少量だから高いっていうのもあるが素材の値段は結構するのだ。

それから値段のもう半分は生産国によるところが大きい。中国やパキスタンなどは安く、アメリカや日本は高い。人件費もあるしクオリティの差もある。アメリカメーカーの高級ナイフの製造が日本の工場だったりすることもあるのだ。日本刀を生んだ日本には世界一のナイフを製造できる工場と職人が存在しているってこと。日本刀という刃物文化があって、世界に通用するナイフ工場があるというのに、日本のアウトドアではナイフが衰退していくなんて皮肉なもんだ。せっかく日本でアウトドアをやってるんだからぜひみんなにmade in JAPANのいいナイフをアウトドアで使ってもらいたい!

A-sukeのこれまでの記事はこちら

3 / 3ページ