とにかく「全部入り」のモバイルバッテリー
蓄電の方法は怒涛の5WAY!

Okanne「ソーラーモバイルバッテリー」の手回し発電機能は、本体に埋め込まれたレバーを引き出し、これをくるくると回すことで電気を作り出す仕組みです。
プリミティブながら、体力さえあればいざというときには最も頼りになる蓄電機能と言えるでしょう。

さらに、表面はソーラーパネルで覆われています。
裏面には「Type-C・Lightning・microUSB・USB-A」の4本の内蔵型ケーブルを装備し、底面には「Type-C・USB-A×2・microUSB」の4つのポートまで搭載。
結果、手回し・ソーラー・内蔵USB-Aケーブルでの入力に加え、市販ケーブルを追加すればType-CとmicroUSBポートからも入力可能という、怒涛の5WAY蓄電を実現しているのです。
出力は6WAY・急速充電にも対応

出力もかなり優秀。
Type-Cポートからは18Wの給電が可能です。USB-Aポートも2つあって、1つは15W、もう1つはSCP22.5Wの急速充電に対応しています。

先に触れたType-C・Lightning・microUSB・USB-Aの4本の内蔵ケーブルからも出力できるので、USBポートと併用すれば、なんと6台同時充電にも対応します。
バッテリー本体を充電しながらスマホなどを接続して充電するパススルー充電も可能。単にモバイルバッテリーとして考えても、実用性は極めて高いと言えますね。
2台持ちは厳しいサイズかも

ただし機能てんこ盛り+大容量ですから、サイズは約幅86.1×高さ172.7×奥行46.7mmと、なかなかのものです。
重さも約700gあり、手のひらに乗せてみるとかなりのズッシリ感です。

他メーカー(ノーブランド)のモバイルバッテリーと比較するとこんな感じ。縦横はさほど変わらないまでも、厚みの違いが顕著で迫力すら感じます。
なので、予備としてもう1台持っていくという運用はちょっと厳しいものがあると感じました。
アウトドアで頼れる機能も満載

モバイルバッテリーでは定番機能のLEDライトは2か所に搭載。側面と底面にあり、特に側面は室内灯にもできそうなサイズ感です。
操作は1つしかないスイッチボタンを用い、長押しで側面、二度押しで底面が点灯。両方同時点灯も可能で、いずれも押すたびに「全点灯」→「シンプルな点滅」→「SOS点滅」の点灯パターンです。
連続点灯時間最大300時間と、非常時の照明としても十分な実用性があり、頼もしい限り。

そして、モバイルバッテリーとしてはちょっと珍しい、カラビナとコンパスまで付属。防災をかなり意識しているんでしょうね。
さらに、防水防塵規格はIPX7。これは、水深1メートルに約30分間沈んでいても内部に水が浸入しないという規格ですから、安心感が違います。
以上、とにかく「全部盛り」で、いざというときにこれ1台で相当頼りになりそうなモバイルバッテリーと言えそうです。
まずはソーラー充電から試してみよう

まずは、ソーラーパネルでの充電を試してみます。手回し発電用のハンドルをスタンドとして使えるので、太陽の当たる角度に設置しやすいです。
ただ、所詮はモバイルバッテリーのサイズ感。商品ページにも「ソーラー充電は非常時の補助手段」とハッキリ書かれているほどで、スマホぐらいはなんとか動かせるといいのですが……。
設置時の天候も影響大

出典:Amazon
ソーラーパネルの使用時には、太陽に対するパネルの角度だけでなく、天候による影響が非常に大きく、ピーカンでないとなかなか効果的な発電はできません。
実はこの日は、ギリギリ雨が降っていない程度の曇天。さすがに厳しいかなと思いつつ、雨が降らない限りは屋外放置してみることに。
1日放置して、残量バーは…

朝、カラッポの状態で充電スタート。日が傾く頃に確認すると、無残にもランプに変化はナシ……。
商品説明にもある通り、これは「充電する」というより「減るのを遅らせる」感覚に近いのかもしれませんね。

ダメ元でスマートフォンに繋いでみると一応充電中にはなるものの、すぐに充電終了となり、%表示の数値は微動だにしませんでした。
やはり晴天でないとスマホに充電できるレベルまで蓄電するのは厳しそうです。
手回し発電はもっとキツイ!

とはいえ、我々にはまだ人力発電という道が残されています……!
ここからが企画の本番と言えますが、はたして人間の、しかも特に鍛えてはいない筆者の腕力で、本当にスマホは充電できるのでしょうか。いや、是が非でも発電してみせましょう!
1〜2分回したら、どこまでいける?
まずは”緊急時の現実的シナリオ”として、1〜2分だけ全力で回してみました。家族や仲間との連絡を1本入れたい、地図を一度だけ確認したい、そんな場面の想定です。
回し始めるとモーターのような回転音とともに、手応えがしっかり伝わってきます。インジケーターも発電モードになり、回すほどランプが数多く点灯する仕組み。
「発電している感」はすごいです。ところが残量バーを確認すると……。
スマートフォンの場合

スマホの%表示はやはり微動だにせず。難攻不落。
1〜2分の手回しでも、LEDライトをちょっと点けたり、ラジオを少しだけ鳴らす程度はどうにかできるようですが、スマホをガッツリ動かす電力として期待するのは厳しそう。
一般的な手回し充電器の検証でも「2分回してLEDライト2時間30分、ラジオ22分」というデータがあり、スマホは段違いに電力を食うということが図らずも証明されましたね。トホホ。
LEDライトの場合

ではそのLEDライトだとどうかというと、1分の手回し発電でも20分程度は光を放ってくれました!
災害時も日中帯にガンガン回しておけば、少なくとも照明だけ確保できそうです。真っ暗闇では気分も滅入るし、何より不便ですから、この点だけでもありがたいですね。
覚悟の30分連続回し

「短時間がダメなら、長時間ならどうか」……というわけで、毎分150回転を目安に30分連続で挑戦してみます!
ここまでの実験で「回すためにはパワーは不要」なことは分かっており、持久力さえ続けばなんとかなるんじゃなかろうかという気はしていますが、どうでしょう……。

最初の5分は余裕。10分過ぎで腕がパンパンになり始めます。こういうものは回転する径が小さいとそれだけ動かす回数が多くなりますから、思った以上にしんどいです。
インジケーターがフル点灯するにはチンタラ回していてはダメなこともあり、腕がもげる覚悟で回す感じになります。
が! それだけやって30分後。肝心の結果は、スマホの%表示でいうとごくわずか。
とはいえ、わずかながらも充電ができたことは確かなので、必死で30分回す体力さえあれば、手回しによるスマホ充電は不可能ではないということが分かりました。
発電以外に気になることも
普通に充電するのも結構な時間が…

そもそも61,800mAhと大容量ですからね。本体の満充電にはかなり時間がかかります。公式案内でもType-C 18Wで10〜12時間かかるというぐらいです。
満充電でキャンプへ持って行きたいなら、前日の日中から充電しておく必要がありますね。
非常用とはいえ持ち運びには注意

出典:国土交通省
そして、これはモバイルバッテリー全体の話になりますが、最近では航空機内への持ち込みの条件が相当厳しくなっています。
すべての航空会社が一律で預け荷物には含められず、手荷物での持ち込みにも、個数や「ワット時定格量160W以下などの制限が設けられているので注意が必要です。
Okanne「ソーラーモバイルバッテリー」の場合、内部の電池電圧が不明なのですが、現在主流のリチウムイオン電池と同等の3.7Vとして概算すると、約228.66Wh。おそらく持ち込みは不可能かと思われます。不安な場合はメーカーに問い合わせるのが確実です。
非常時の最終手段として、普段から慣れておきたい

当初は、筆者の頭の中で「手回しでスマホを満充電」みたいな絵を描いていた今回の企画。ですが、現実はなかなか厳しかったです。人類には絶対に越えられない壁があると感じました……。
61,800mAhという大容量に加え、4本のケーブルと4つのポートを搭載、急速充電にも対応するなど、普通にモバイルバッテリーとして優秀。
とはいえ、30分必死で手回しする体力さえあれば、わずかながらもスマホに充電できたことは確か。なので、災害時には晴天の日にソーラーで充電を補いつつ、本当にいざというときは手回しでLED灯+連絡1本分だけでもなんとか確保するのは十分可能です。
普段からキャンプに使いつつ、災害時の転ばぬ先の杖として、1台持っておいて損はないアイテムだと思いました!
※2026年10月22日現在、Okanne「ソーラーモバイルバッテリー」は廃盤。近しいスペックの類似品は以下を参考にどうぞ!
zonzon ソーラーモバイルバッテリー
| 重量 | 780g |
|---|---|
| サイズ | 16.5×8.1×4.2 cm |
| 容量 | 61200mAh |
| 防水性能 | IPX7 |



