肝心の“涼しさ”を、冷却テストで検証
使用方法が大体分かったところで、肝心の涼しさについて検証してみました。ハイエースに設置して、テスト開始!

テストした日は外気はそこまで暑くはなかったものの、ドアを閉めきった車内温度は約30℃。エアコンなしでは厳しい暑さで、ここからどのぐらい下がるのか検証してみました。
運転開始30分で、車内の温度が22℃まで下がった!

風力を中間の「低速」にして、設定温度22℃で30分ほど稼働してから車内に入ってみたところ……明らかに涼しくなっていて、温度計の表示は約22℃! 設定温度と同じ温度まで下がっています。
冷風が直接当たる位置にいれば、一般的なポータブルファンとは比べものにならないほど涼しく感じました。ぬるい風を送るだけのポータブルファンとは違い、エアコンならではの冷たい風がしっかり体を冷やしてくれます。

運転席までは距離があるため、荷室ほどの涼しさはありませんが、不快さを感じない程度にはしっかり冷えていました。
荷室と運転席を仕切ったり、本体の設置場所を工夫したりすれば、冷却効率はさらに高められそう。使い方次第で、より快適な環境を作れると感じました。
テントで冷却テスト

続いてテントでの使用テストをしてみました。こちらもスタート時点では約32℃と、そこそこの暑さ。こうなると扇風機をまわしても、熱風が舞うだけで涼しくないんですよね。

ハイエース同様に風力・中の設定温度22℃にセットして、15分ほどドアを閉めて放置してみました。
閉め切ってたった15分で、32℃→26℃に!

15分経ってドアパネルを開けてみると、テント内の温度は約26度まで下がっていました。
車より断熱性が低く、外気の影響を受けやすいためかもしれませんが、明らかなエアコン効果を実感!

車同様、テントの中で冷風に当たれることがなんとありがたいことか……! 実際に使ってみると、車と違って音はシャットアウトできないので、室外機の音が聞こえてしまう点はちょっと気にはなりましたが。
とはいえ、夏の日中は暑くて長時間いられないテントの中も、「Suzune」を稼働させるとひんやりとした風が吹き、驚くほど快適に。これなら暑い日でも昼寝をしたり、のんびり過ごしたりと、テントで過ごす時間がグッと増えそうです。
脱衣所やガレージなど、家の暑さ対策にも◎

ここまで本格的な冷房性能があるとわかると、アウトドアだけで使うには正直もったいない! 脱衣所やガレージ、エアコンのない小部屋など、家でスポット的に冷やしたい場所でもしっかり活躍してくれます。
排水を気にせず使える環境なら、普段使いもしやすいのが魅力。ちなみに「Suzune」の価格は137,500円ですが、キャンプだけでなく自宅でも活用できることを考えれば、納得できる初期費用ではないでしょうか。
気になったところと注意点
冷却力については期待を裏切らず、十分な性能を実感できました。ただ、実際にキャンプで使ってみると、設置や運用面では気になる点もいくつか見えてきました。
かなりの電力が必要なので、使える場所が限られる

ポータブル電源で動かせるのは大きな魅力ですが、現実的には電源容量との戦いになります。3kWhクラスの大型ポータブル電源でも連続稼働時間は約8〜9時間なので、1泊2日のキャンプではバッテリー残量を気にする必要がありました。
電力を気にせず、エアコン本来の性能を存分に活かしたいのであれば、電源サイトやRVパークを利用するのが現実的でしょう。
音と排熱には、十分注意したい

家庭用のエアコン同様、使用中の室外機からはファンの作動音がなり、温風が出続ける状態になります。
そのため、区画サイトなど隣との距離が近いキャンプ場では、設置場所に配慮が必要。最低でも10m以上は確保できる場所で、温風や運転音が隣のサイトへ向かないよう設置するなど、周囲への気遣いは欠かせません。
運転音は動画のとおりです。実際のキャンプ場では自然の風の音など環境音に紛れるため、動画ほど気になる印象ではありませんでした。それでも、「何かが動いているな」と分かる程度の運転音は常に発生します。
私が試した限りでは、15mほど離れるとほとんど気にならないレベル。ただし、聞こえ方は周囲の環境や時間帯によっても変わるため、使用する際は各キャンプ場のルールを確認し、周囲への配慮を忘れないようにしましょう。
延長コードがあると安心

室内機から出ている電源コードの長さは約2mで、それほど長くないため電源ポートまで届かない場合があります。
いざ使おうと思って届かないと困るので、屋外用の延長コードは常に携行しておくことをおすすめします。
停止中に貯まった「結露水」は抜いておこう

家庭用エアコンと同じように、運転中は結露水が発生します。屋外向けの「キャラバンモード」では、室内機にたまった結露水は満水になるとポンプで自動的に室外機へ送られるため、基本的には排水を気にせず使用できます。
ただし、電源を切ったタイミングによっては結露水が室内機内に残ることも。そのまま持ち運ぶと、本体を傾けた際に水がこぼれる可能性があるため、移動前に排水口から水を抜いておくと安心です。
使い方がハマれば、アウトドアが激変する一台

音の問題などで、テントよりは車中泊の方が向いていそうではありますが、冷却力に関しては本物ということがわかったarataのポータブルエアコン「Suzune」。適切な設置方法さえ見出せれば、真夏の車中泊やアウトドアシーンでの強い味方になってくれることは間違いありません。
また、災害時や自宅でエアコンがないガレージで使うなど、移動できるメリットも十分。さまざまなシーンで活躍してくれそうな「Suzune」、ぜひ猛暑対策の切り札として検討してみてはいかがでしょうか。
arata ポータブル クーラー Suzune ACL-4100
| サイズ | 室内機:419×201×387mm 室外機:518×215×389mm |
|---|---|
| 重量 | 21.5kg |
| 定格電圧 | 100V(50/60Hz) |
| 定格消費電力 | 410W(50Hz)/480W(60Hz) |
| 冷房能力 | 約1.2kW |
| 使用冷媒 | R134a 180g |
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