4ステップでフルフラット化。車中泊準備は意外と簡単
それでは、車中泊の検証スタートです!

後席は電動スライドドア。フロントドアはほぼ90度近くまで開く&高さがあるので、乗降性は申し分なし。
就寝スペースを確保するためのシートアレンジは、シンプルに以下の4ステップです。
- 1. 前席(運転席・助手席)スライドを最前へ
- 2. 前席ヘッドレストを外す
- 3. 後席のスライドを最後部へ、リクライニングは最大に
4. 前席のリクライニングを最大(フラット)にする

【実測】就寝スペースの長さは何センチ?
ここからは、メジャーで実測してみましょう。

就寝スペースの長さ:約184cm
後席の背もたれ最後端から、ダッシュボードまでの距離を測ったところ、184cmという結果に。
カタログスペックの室内長は、2,315mm。後席背もたれが完全に倒れないため就寝スペースとしてはスペック上の長さより短くなります。
足元の隙間:約20〜22cm
ダッシュボードと前席シートの間には、約20〜22cmの空間が生じます。

車中泊する場合には、前席足元空間に何かモノを置いて埋めたいですね。
身長180cmの筆者が実際に寝てみた
数値だけ眺めていても伝わりません。実際に寝てみましょう。
筆者は身長180cm。寝てみた結果は──

頭のてっぺんが後席背面にぴったり接し、足の裏がダッシュボードに届く、ギリギリのサイズ感でした。
まくらを使うと、頭の位置が下がるので足を少し曲げなければなりません。
※足を曲げた姿勢のまま長時間就寝すると、下肢の血流が滞り、最悪の場合は深部静脈血栓症(いわゆるエコノミークラス症候群)を引き起こす危険があります。車中泊は、地震や災害時の避難でも実例が報告されているほど、軽視できないリスクがあります。
身長170cmあたりが、デリカミニ車中泊の“ボーダーライン”といったところ……と結論付けて試乗を終え、クルマを三菱さんにお返ししてから大失態に気付きました!
もう1つのシートアレンジを忘れていたのでした…

前席シートを最前にスライドさせてフルリクライニング、後席背もたれを前方に倒せば、カタログスペックの室内長2,315mmがフルに活かせて、身長180cmの筆者でも余裕の就寝スペースができあがります!
最大の弱点は“段差”。マットなしは正直キツい
寝てみてすぐに気がついたのが、シートとシートの間にできる凸凹です。

特に難敵だったのが、助手席の腰〜背中部分。
ホールド性を優先したシート形状ゆえに、倒しても完全な平面にはならず、盛り上がりや窪みが残ります。
このまま一晩寝たら、確実に腰を痛める……。
「車中泊にはマット必須」というのが、率直な感想です。
三菱純正のオプションはまだなし
では、専用マットはあるのか?
2026年開催の「東京オートサロン2026」で三菱は、「デリカミニ アクティブ キャンパー」というベッドキットを組んだキャンパーを参考出品車として出展していましたが、その後、市販化の情報はなく、三菱純正のオプション設定も、現時点ではありません。

サードパーティ製マットがAmazonに1製品あるが…
代替手段として、Amazonには2代目デリカミニ用を謳うサードパーティ製の車中泊マットが1製品確認できます。
サイズは180cm(メーカー注記によると±2〜3cm程度の個体差あり)。
ノーブランド品で、口コミ・レビュー評価がほぼなく、品質や寸法精度は未知数。筆者も今回は使用していないので、購入する場合は慎重な判断が必要です。
現実的には、汎用エアマットや手持ちのキャンプマットを組み合わせて、段差を自力で解消するのが、もっとも確実な方法といえそうです。
大人2人での車中泊は可能か?
前席を倒して就寝スペースを作ったときに気をつけたいのは、センターコンソール。

この部分が出っ張っており、室内センター部分は就寝スペースの前後の長さから約10数cmマイナスする必要があります。
ただ、デリカミニの多彩なシートアレンジのおかげで、大人2名の車中泊は大丈夫です!
ちなみに、兄貴分の『デリカD:5』には専用ベッドキット『D:BED』が用意されています。デリカミニにもオプション設定して欲しいですね!
後席だけでもくつろげる広さ

ちなみに、車中泊までしなくても、後席だけでくつろぐのも快適です。後席のリクライニングは、直立(ほぼ90度)から大きく倒すことができます。

後席スライドを最後端にすると、“前ならえ”しても前席背面に手が届かないほどの空間が生まれます。
身長180cmの筆者でも後席は文句なしの広さと快適性があります!
ちなみに、後席の装備面では、助手席背面側のUSB Type-C×1ポート、ドリンクホルダー付き折りたたみテーブル(運転席・助手席背面側)、格納式サンシェードなどを装備。十分な利便性と快適性があります。
「デリカミニ」車中泊徹底検証の結果は?
新型デリカミニで車中泊した結論はこうです。
・室内長約2.3mもあり、多彩なシートアレンジのおかげで大人2名の車中泊は可能
・シートの段差解消のためのマットは必須(純正オプションなし)
・後席で足を伸ばしてくつろぐこともできる
軽スーパーハイトワゴンならではの室内空間の広さとSUV要素満載のデリカミニ、総合力は非常に高いと筆者は評価します。

【動画】「クルマとしてのデリカミニはどうだったのか?」車中泊検証の一部始終
マイルドハイブリッドを捨てた2代目デリカミニ、走行フィーリングは先代よりもよくなったのか?乗り心地はどうだったのか?
「クルマとしてのデリカミニはどうだったのか?」のクルマの専門家としての評価と、車中泊徹底検証の一部始終はこちらの動画からご確認ください!
