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180cmでも寝れた。でも弱点もある…新型デリカミニ車中泊検証

軽スーパーハイトワゴン市場の新顔として登場以来、街でもキャンプ場でも見かける機会が一気に増えた、三菱『デリカミニ』。

兄貴分の『デリカD:5』譲りの“やんちゃ顔”と、軽自動車離れした走破性で、アウトドアユーザーの注目を集めています。

2025年10月にはフルモデルチェンジし、2代目が登場。月販計画4,000台に対し1万台超の予約を集めるなど、その人気は過熱の一途です。

そんな新型デリカミニ、はたして車中泊にはどこまで使えるのか?

身長180cmの筆者が、メジャーを片手に「シートアレンジ」「実測値」「寝心地」を徹底検証してきました!

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目次

“デリカ末っ子”は、もとは「デリカD:1」になるはずだった

試乗車のグレードは「G Premium DELIMARU Package4WD」。ボディカラー:サンドベージュ

三菱の軽スーパーハイトワゴン『デリカミニ』の初代は、2023年5月に登場しました。

兄貴分『デリカD:5』の世界観をギュッと凝縮した“軽SUV”として、「Reliable & Active Super Height Wagon(頼れるアクティブな軽スーパーハイトワゴン)」をコンセプトに開発されました。

実は、車名は当初「デリカD:1」になる予定だったとか。

しかし、軽スーパーハイトワゴンの主要顧客であるヤングファミリー、特に女性層へのリサーチで「デリカは男性的すぎて自分とは関係ない」というイメージが浮き彫りに。

デリカミニ」という響きに変えたところ、一気に親近感が湧くという結果になり、現在の車名に決まったそうです。

ボディサイズは、全長3,395mm × 全幅1,475mm × 全高1,830mm(4WD)。最低地上高は2WDが150mm、4WDが160mm。

初代デリカミニは“顔とネーミングを変えただけ”で3倍売れた

実は、初代デリカミニ(2023年)の中身は、その前身である『eKクロススペース』(2020年発売、2023年生産終了)とほぼ共通でした。

エンジン(BR06型)も、プラットフォーム(CMF-A)も、トランスミッション(CVT)も、ほぼそのまま。

走行性能に関わる主な変更点としては、4WD車のショックアブソーバーの専用チューニングやタイヤサイズの大径化が挙げられます。

それでも初代デリカミニは、eKクロススペースの3倍以上の販売台数を記録しました。

2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤーでは「デザイン・カー・オブ・ザ・イヤー」を受賞(三菱として初)。

“デザインとネーミングだけで、ここまで売れ行きが変わる”という、自動車マーケティングの教科書のような事例なのです。

エンジン:直列3気筒660ccターボ・最高出力64PS、最大トルク100N・m

2代目は初代をベースに“熟成”したモデル

そして2025年10月、デリカミニはフルモデルチェンジして2代目になりました。

2代目は、初代のプラットフォーム・エンジン・トランスミッションをキャリーオーバー(引き継ぎ)ですが、随所に改良を加えてブラッシュアップされています。

大きな変更点を挙げれば、初代はマイルドハイブリッドでしたが、2代目は純ガソリンエンジンになったところ。ここだけ切り取って見るとマイナスイメージですが、パワートレイン(エンジン・トランスミッション)制御の見直しで燃費は良くなりました

※初代ターボ・4WD車の燃費(WLTCモード)は17.5km/L、2代目ターボ・4WD車は19.5km/L

筆者は初代に試乗していますが、2代目の純ガソリン車になって加速力が鈍った印象はなく、むしろCVTの制御がよくなってスムーズになった感じがしました。

※初代マイルドハイブリッドのモーター最高出力は2.0kW(約2.7PS)、最大トルクは40N・m。これがなくなっても誤差の範囲に収まるレベルと言っていいでしょう。

駆動系・足まわりは大きな進化を遂げています。主な変更点は以下。

・ショックアブソーバーをカヤバ製『Prosmooth(プロスムース)』に変更
・4WDのスタビライザーを中空タイプに変更(剛性アップ)
・5モードのドライブモードセレクターを新設
・12.3インチナビと7インチメーターのモノリスディスプレイを採用

つまり「初代デリカミニの正常進化版」というのが、2代目の正確なポジションです。

姉妹車の日産『ルークス』と何が違う?

日産 ルークス(4代目・現行モデル:2代目デリカミニと同じ世代)

デリカミニには、姉妹車(兄弟車)として日産『ルークス』があります。

これは、日産と三菱が折半出資する合弁会社『NMKV』が企画・開発し、岡山県の三菱・水島製作所で生産されているため。

エンジンもトランスミッションも基本的に共通……なのですが、車中泊・アウトドア視点で見ると、無視できない違いがあります。

足まわり:三菱が独自にチューニング

両モデルともショックアブソーバーは、あらゆる路面状況で上質な乗り心地を実現するカヤバ製『Prosmooth(プロスムース)』を採用していますが、デリカミニの4WD車には三菱独自の専用チューニングが施されています。

兄弟車で個別セッティングが入ったのは、初代デリカミニ(2023年)が初めての事例だそう。

開発担当者によれば「NMKVの製品なので日産に設計開発をおまかせしていたが、デリカミニは三菱でサスペンションチューニングをやり直した。バネ定数は同じだが、ショックアブソーバーが違う」とのこと。

岡崎(愛知県)の三菱テストコースで走り込み、悪路走破性を徹底的に煮詰めたとのこと。三菱らしいこだわりですね。

タイヤサイズ:デリカミニは大径15インチ

ルークス(ターボ・4WD)が165/55R15なのに対し、デリカミニ4WDは165/60R15の専用大径タイヤ(タイヤの扁平率の違いで大径化)となっています。タイヤ外径で約17mm大きい計算です(2WDは、155/65の14インチ)。

最低地上高:4WDで10mmの差

ルークス4WDの最低地上高150mmに対し、デリカミニ4WDは160mm。この差は、主にタイヤサイズ(外径)によるものと考えられます。

このたった10mmの違いが、悪路で効いてくるケースはありそうですね。

2代目はアウトランダーPHEV譲りのドライブモードを搭載

2代目デリカミニには、『アウトランダーPHEV』等にも採用されている、エンジンレスポンスやASC(横滑り防止装置)制御を専用チューニングしたドライブモードを採用

ドライブモード切替ダイヤルスイッチ。センターのボタンは、急勾配の下り坂で一定の微速に自動制御してくれる「ヒルディセントコントロール」。凍結路の急坂も安心。

POWER/NORMAL/ECO/GRAVEL/SNOWの5モードから、路面状況に合わせて選択可能です。ルークスは3モード(SPORT/STANDARD/ECO)なので、ここにも明確な差があります。

ボディカラー取材車両は有料色のため

今回の検証車両は、新型デリカミニの最上級グレード『T Premium DELIMARU Package』、4WDです。

車両本体価格は290万7,300円(試乗車はサンドベージュの有償色で+8万2,500円)。

「軽自動車で約290万円って高っ!」と思われるかもしれませんが、姉妹車ルークスの4WD最上級グレード『ハイウェイスターGターボ プロパイロットエディション』が236万3,900円。価格差は約54万円です。

この金額差を「SUVらしいワイルドなデザイン・専用4WDセッティング・大径タイヤ・5モードのドライブモードセレクターの価格」と考えれば納得ができるのではないでしょうか。

加えて、デリカミニはリセールバリューが高い(売却時の価値)ことでも知られているモデル。売却時の差額まで考慮すれば、価格差を許容できそうです。

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