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日本初のBEVキャンパーをメディア初試乗!プロが忖度なしで指摘した「6つの課題」と引き算の美学とは(2ページ目)

忖度ナシの「ダメ出し」!

試乗前にモビラボさんから「プロトタイプなので」という前置きがありつつ「気になったところがあったら、忖度なしでダメ出ししてください!」と言われていました。

試乗後に筆者が率直に感じたムーン T-01の「ダメ出し」は、次の6つでした。

1. 車室内から外へ出る経路が限定される

ムーン T-01は、前席ドア(一般的なヒンジドア)、居住空間部前方右側の跳ね上げ式サイドドア、リアゲートの計4カ所あります。

このうち、跳ね上げ式ドアは車両外側からしか開けられません

リアゲートは、内側から開閉できますが、ベッドを拡張すると通路がなくなり、車内から外へ出られなくなります(前ページにベッド拡張時の画像あります。ベッド拡張時の出入りは、地面からの高さがあるので危険です)。

車内から外に出る扉が、運転席・助手席ドアしかない上、前席の間にはセンターコンソールがあるため、前席には移動しにくくなっています。

助手席
助手席を前方目一杯に倒して、スライドを一番前にして外へ出る導線を確保した。

利便性だけでなく、万が一のときの車外待避時にも、サイドドアとリアゲートは車室内から開けられるようにしてほしいと感じました。

2. サイドドアとリアゲートが内側からロックできない

居住空間部前方右側の跳ね上げ式サイドドア、リアゲートのドアロック機構は、リモコンキーによる操作か、物理キーを差し込んで回す操作だけとなっていました。

リモコンキーを使って、車内からドアロックをすると、解錠時にイモビライザー(防犯装置)が反応して、大音量のクラクションが継続的に鳴り響いてしまいます

車室内からドアロックするときは、運転席ドアにあるパワーウインドウ操作ボタンのところにある、ドアロック・解錠ボタンを操作していました。

3. 換気扇が欲しい

Dometic(ドメティック)製のパーキングクーラーを天井に装備していますが、換気機能はありません。

換気扇がないので、空気の入れ換えをしようとすると、一旦車外に出て、前席ドアかサイドドア、リアゲートを開けるか(特に夜間はあまり現実的ではない)、運転席へ移動して(センターコンソールをまたぐのがやや大変)、車両の主電源をONにしてパワーウインドウを下げるかしかありません。

仕様では、パーキングクーラーかルーフベント(マックスファン)のどちらかがオプションで選択可能になっています。

マックスファンを選択すれば換気の問題は解決しますが、クーラーがないので暑い日は過ごしにくくなります。車両本体のエアコンを使用する手がありますが、室内後方まで冷やせるかどうか、また走行用バッテリー容量(主電源ON状態になり、エアコン単体起動ができない)の懸念点がでてきます。

暖房機能は車両本体のエアコンのみとなります。このため、今回の車中泊では、家庭用電気ストーブ(モビラボで貸出)を使用しました。

現在の使用では、停泊時用の暖房のオプション設定はありませんが、モビラボによると、FFヒーター(車両主電源OFF時でも使用可能な強制給排気式暖房装置)の設置は可能とのことです。

4. 室内LEDダウンライト、調光機能が欲しい。

LEDダウンライトは室内前部・後部の2系統に分かれてON・OFFできますが、調光機能はありません。

できれば、光色変更機能と、明るさを無段階に調整する調光機能が欲しかったですね。

5. センターコンソール撤去したい

運転席・助手席の間のセンターコンソール、これを撤去してウォークスルーにすれば、キャンピングカーとしての利便性がとても高くなります。

ムーン T-01は前席からリアゲートまで“真っ平ら”。BEVならではフラットフロア(エンジン車には難しい構造)なので大きいセンターコンソールが鎮座するのはもったいないと感じました。

ただ、センターコンソールの撤去は、モビラボの技術だけでは難しいでしょう。なぜなら、パーキングブレーキを移設しなければならない(足踏み式に変更するなど構造を変える必要がある)からです(どうせなら、電動パーキングブレーキにしてほしいところ)。

6. ベッド下のスイッチ、足があたりやすい

このスイッチは、車両の走行用バッテリーから、サブバッテリー(家電などを使う電源)へ充電する回路のON・OFFのためにあるのですが、ちょうど冷蔵庫の開け閉めするときなど、よく座る位置にあり、足が当たりやすかったです。

薄型のスイッチに変更するか、位置を変えるかしてほしいと思ったところです。

以上の6点すべてを試乗直後、モビラボさんにフィードバックさせていただいたところ「さっそく検討します!」とのことでした。

7.「8ナンバー」登録にして欲しい

この点は試乗後に気付いたのですが、ムーン T-01は、ベース車両と同じ「1ナンバー」登録です。

1ナンバーは、高速料金が普通車の2割増しが基本になるので、8ナンバーだと普通車と同じになります。

また、車検サイクルは1ナンバーは1年。2年サイクルの8ナンバーのほうが楽です。(車検代が安くなるわけではありません)。

クルマとしての「moonn T-01」はどうだったのか?

ムーン T-01のベース車両は、日本のEV製造販売会社「HW ELECTRO(エイチダブリュ エレクトロ)」のBEV商用バン「ELEMO-L(エレモ エル)」。

「ELEMO-L」ムーン T-01と外観は変わらないこ。

HWエレクトロは、2019年5月設立のファブレス(工場を持たない)新興BEVメーカーです。

今回、約130kmの試乗をしたのですが、いくつか“気になるところ”があり、中には改善を急いでほしいところもありました

この「気になるところ」については、EV専門WEBメディア「EV Smart blog」の記事でお伝えします。

また、エレモLとは、どんなスペックなのか、HWエレクトロとはどんな会社なのかについても詳しく解説しています。

社長がまさかの「インドア派」!

この試乗取材とあわせて、Carstay株式会社 代表取締役 宮下 晃樹さんにムーン T-01の開発経緯などをインタビューしました。

インタビューを進めると、なんと宮下さんは「インドア派」だったことが判明!

また、モビラボでBEVキャンピングカーの開発に至った経緯として、「BEVはキャンピングカーの最適解」だと語ってくれました。

なぜ、BEVがキャンピングカーの最適解なのか、インドア派がキャンピングカー業界に足を踏み入れた経緯について、宮下さんが熱く語ってくれたインタビューの一部始終は、こちらの動画でご覧ください!

【動画】バルミューダでキャンプ飯も「moonn T-01」試乗と車中泊の一部始終

今回の「車中泊徹底検証」動画は、ルームツアー編、試乗編、車中泊編に分けてお届けします。ルームツアー編から順番にご覧ください!

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