実際に使ってみると…?

それではいよいよ「そそぐ君」の使用感について、針金タイプと比較しつつチェックします!
取り付けやすさや安定感は?

同じワンタッチ方式で手間的には一緒。とはいえ、一番違いを感じたのはいきなりココです。
針金タイプ
針金タイプの従来品は一切力が不要ですが、逆に取り付け時の手ごたえがなく、しっかり挟まったか少し不安になる部分が。
けれどバネ構造のおかげで、装着してしまえば安定感は高く、どんなカップにつけても、簡単に動くようなことはありませんでした。
そそぐ君
一方「そそぐ君」は、クリップ部を開きながら固定するので、いい意味でしっかりと抵抗感が。
針金タイプに比べると、開き具合によっては多少力のいる場合もありますが、その分、「固定されたぞ!」という安心感はかなりあります。
ただ、「開きすぎ注意」とあった通り、開きすぎると向きがクルっと変わってしまうときも。使用時はクリップ部分を前後から指で強めに一回押さえておくと良いようです。
お湯の注ぎやすさはどうか?
針金タイプ
続いては注ぎやすさをチェック! まずは針金タイプですが、思ったほどコツも要らず、キレイな一本線で水漏れなく注げました。
ただし、うっかりカップが傾いてしまったりすると、やはり水漏れの可能性は否めません。
そそぐ君
「そそぐ君」も御覧の通り、漏れのないまっすぐな軌道。
そして「秀逸だな〜!」と感じた点は、左右どちらかにカップが多少傾いても、両サイドにフチが立っているおかげで、水流が中央へちゃんと誘導されて漏れないんです。
この点はやはり「面」構成の大きなメリットだと言えますね。
汎用性や微調整のしやすさは…

お次はマグの厚みの違いなどに合わせた微調整のしやすさや、汎用性の高さをチェック。サイズや厚みの異なる複数のマグに装着してみましたよ。
チタンマグ300

同じくスノーピーク「チタンマグ」ですが、先ほどまでの450サイズより径が小さい、300サイズに装着。
若干フチの薄さもありますが、両者とも特に問題なく固定できました。
チタンマグ600

今度は大き目の600サイズで。厚みは増しているはずですが、いずれにしても特に問題ナシ。
「そそぐ君」は、場合によっては軽く指で押さえた方がよいときもありますが、取り付ける一連の流れで押さえられるので、実質的な差はないですね。

ついでに、スタンレーの分厚い真空マグにも(そんな使い道があるかは別として)「そそぐ君」をつけてみましたが、このぐらいも全然許容範囲。
公式上限の「3~4mm」は、普通のマグではまずお目にかからない厚みだと思います。
もちろん一度広がったクリップ部分も、押してあげればすぐに元に戻ります。結論、「そそぐ君」はほとんどのマグに問題なく使用できそうです。
裏技で極細ドリップも?!

ドリップ式コーヒーの場合、いかに細く丁寧にお湯を注ぐかが味の決め手となるのですが、公式サイトの動画によると、1mmほど浮かせて装着すれば、「極細ドリップ」も可能なんだとか。
この「浮かせた装着」が可能なのは、ギュッと押して固定できる「そそぐ君」ならではの裏ワザと言えますね。ということで、早速トライ!
結果、確かに水流が少し細くなりました。というか「点滴ドリップ」に近い状態に。
図らずも実現した「点滴ドリップ」ですが、雑味が少なく旨味だけを抽出してまろやかな味になるというメリットのあるやり方です。
「極細ドリップ」になるか「点滴ドリップ」になるかは、装着時の浮かせ方や開き具合などの微妙な差に左右されそう。自分なりにいろいろ探求を楽しむ余地があるのも魅力ですね。
気になることもなくはない
カップ側が傷付くリスクも

チタンという硬い金属でマグを挟み込むので、どうしてもマグ側に傷がつく可能性があります。
ただ、今回何度もステンレス・チタンのマグに着けたり外したりしましたが、ひとまず問題なしでした。
とはいえ、塗膜のあるマグなどでは注意した方が良さそうです。
収納ケースが欲しかった

小さくて軽い「そそぐ君」。それゆえに紛失しやすそうなのはウィークポイントでしょう。
無くさないように収納するとしたら、マグカップに入れてさらに小さなマグカップを上から重ね、スタッキングさせた合間で挟み込む、とかでしょうか。それでもガチャガチャ音がしたり、傷がついたりしそうです。

出典:Amazon
最近はこんなケース付きのタイプも出ているので、「そそぐ君」にも何かしらのケースがついていればうれしかったところです。
お湯を注ぐ時間が楽しくなる、一生モノのスキッター!

チタンという頑丈な材質で作られつつ、水漏れしにくい「面」構成。それでいてお値段は格安という、いいどこりスキッターの「そそぐ君」。
また、微調整や装着の仕方も柔軟に試せる余地があり、コーヒーの淹れ方にこだわる人ならば、お湯を注ぐ時間がさらに楽しくなりそうです。
「スキッターをお探しならまずはおすすめ」と言えるアイテムだと思います。何しろ一生モノのクオリティですからね。これは買いです!



