とにかくキャンプで使ってみよう!

ではでは、ダイソー「防災備蓄用エアーマット」を実際に屋外で寝て試してみましょう!
身長171cm、体重90kg。先にも触れた通り、耐荷重90kg程度というマットが多い中、これまでギリギリのラインを攻めてきた筆者ですが、ちゃんと使えるのでしょうか?
いざ、空気を入れていくぞ!

サイズが大きい分、膨らませるのはそれなりに大変そうです。
口でも膨らませやすい形状の弁ではあるものの、直接呼気を吹き込むのは内部にカビが発生するリスクもあるので、ここはエアーポンプの出番でしょう。
というわけで、筆者手持ちのプライムキャンプ「エアーポンプ」を用意。

ここで気付いたのですが、なんとなんと……、青い方の吸入弁ですが、入れた空気が抜けにくい「逆止弁」構造ではないですか!
これなら、入れた空気は青い方からは出てこないので、膨らませる際の苦労が激減しますね。

簡易的な作りの吸入口ではあるものの、筆者所有のポンプに付属の標準的なアタッチメントセットに、フィットするタイプがちゃんとあり、割と汎用的な形状と言えそうです。
そして、いよいよ空気を入れてみたところ、やはりというか、何の問題もなくみるみるマットが膨らみます。この辺は好印象ですね。

5分程度膨らませ、「ある程度余裕を設けたパンパン感」で完成とします。あまりびっちりと空気を入れるとパンクしそうな懸念がありますので、余裕を持たせる方がいいでしょう。
いざ、マットに横たわってみるぞ…

もう寝たくてたまらない筆者。早速庭に持ち出し、パンク防止にレジャーシートを敷いてから、マットに横になってみました。
しっかりと体を包み込み、特に滑る感じも無し。想像以上の寝心地の良さにちょっとびっくり。700円という価格を考えると、奇跡的なクオリティと言っても過言ではありません。

サイズもたっぷりあるので、寝返りも打てます。仰向けでも横向けでも問題なし。この段階では、そこそこ高級なマットと比較しても、さほど目立った欠点は感じないです。
一般的なマットには少ない、思い切った蛇腹構造が、寝心地の良さにだいぶ貢献している気がします。

その蛇腹構造を活かし、公式推奨の「折り曲げ枕」もやってみました。
特に枕が反発力で逃げていくような面倒なこともなく、高さもなんだかちょうどいい。これといった不満のない枕です。う~む、ダイソーマット恐るべし……。
あくまで寝心地だけなら、とりあえず1回キャンプしてみたいという人や、マットを持っていない友人をキャンプに連れて行くなんて場合には、十分なレベルかと思います。
テント内に入れてひと晩使える?

お次は、実際にテントに入れてみましょう。
今回は筆者が夏などに使用するクオルツ「イージーキャンパー」にダイソーマットを敷いてみました。一晩使う想定で、横になってみます。

頭部は折り曲げ枕で十分。
本体のポリ袋感のあるテクスチャだけはどうにも気になるので、薄めのブランケットを敷いてみました。ですが、やっぱりガサガサ音はしますね。
ブランケットを敷いても、そのブランケットとビニールが擦れる音が目立つ感じです。人によっては気になるかも。

筆者的にはそこまで気になりませんでしたし、肌にくっつく感じも特にナシ。
ベッタリとフラットな面ではなく、凸凹のある蛇腹構造のおかげで、肌に密着しづらいようです。
気になることもなくはない
収納はなかなか手間がエグイ…

白い排気弁を開くと空気が抜けますが、一般的なエアマットのような大口径キャップでないため、押しつぶながら少しずつ空気を抜く必要があります。
これがなかなか大変! 画像の通り、5分かけてもまだかなり空気が残り、手動ではどう頑張っても元のパッケージに戻すのは不可能な気が……。
そもそも災害時用グッズと考えるとやむを得ませんが、キャンプで繰り返し使うにはちょっと不便。排気機能も搭載した電動ポンプがあれば、スムーズに抜けるのかもしれません。
穴あきのリスクはそれなりかも

一般的なキャンプ用エアマットと比較すると、どうしても耐久性の面で貧弱な印象のあるビニール製。
今回、耐久性に関する検証はできなかったものの、穴が開くリスクは低くないと推測されます。
ですが、意外にも応急修理シートが2枚付属しており、なかなかホスピタリティは高い商品だと感じました。
むしろ非常用マットとして使うと便利かも?

「防災備蓄用エアーマット」は寝心地に関してだけは、ほぼ一般的なエアマットと大差ない、良質なマット。一方で、収納の手間や素材感の面で、「毎回使う」のは少し難しい気がします。
なら、防災時以外ではどう活用するかですが、手持ちのキャンプ用エアマットが使用中に破けてしまった場合の非常用として、最高のポジションかと。転ばぬ先の杖、ですね。
また、普段キャンプをしない友人を1回だけ連れて行く、初心者の人でとりあえず1回キャンプしたいという場合のコスト面のハードルも、グッと下げてくれるアイテムだと思いますよ。
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