昆虫好きの聖地『キパンディーバタフライパーク』へ
日本人にも人気、昆虫マニア垂涎のナイトツアー

マレーシア滞在の最後の夜は、昆虫好きの息子のために少し奮発して、知る人ぞ知る昆虫愛好家の聖地「キパンディ・バタフライパーク」へ足を運びました。
通常の営業時間は朝9時から夕方4時までとなっており、訪れた時点ではすでに閉園していましたが、実はこの施設、日本人向けに特別な「昆虫ナイトツアー」が開催されているのです。事前にツアーに申し込むと、パークのスタッフが現地の昆虫を解説付きで案内してくれるという、まさに昆虫マニア垂涎の内容。

後から聞いた話では、このツアーの参加者の9割以上が日本人なのだそうです。
考えてみれば、カブトムシやクワガタ、蝶といった昆虫にここまで情熱を注ぐ国民性って、日本くらいなのかもしれません。パークのスタッフも「やっぱり日本人のお客さんは本気度が違う」と笑って話してくれました。

キパンディ・バタフライパークが、なぜ昆虫好きの間で「聖地」とまで呼ばれるのか。その理由は、ボルネオ島の豊かな自然に昆虫が多く生息しているという環境だけではありません。
この施設では、蝶や甲虫はもちろんのこと、蘭や食虫植物など、熱帯の多様な生物を一堂に観察できるのが最大の魅力です。しかも、標高700mの涼しい森の中に位置しており、過ごしやすい気候の中でゆったりと自然観察が楽しめます。

特筆すべきは、その圧巻の標本展示。蝶の標本だけで500〜800頭、甲虫に至っては1,800〜3,000頭規模という驚くべきコレクションが整然と並べられています。
筆者ももちろん標本室を見学させていただきましたが、その圧倒的なボリュームと、初めて見るような珍しい昆虫たちに、正直あまり昆虫に詳しくない自分でも、終始驚かされっぱなしでした。まさに“昆虫の世界”にどっぷり浸れる場所です。
圧巻の標本展示とライトトラップで“昆虫の世界”に没入

ツアーでは、まず標本室の見学をはじめ、園内に植えられた多彩な花々や、珍しいラン、食虫植物、薬草などを間近で観察することができます。さらに希望すれば、昆虫標本の作成体験も可能で、家族連れにもぴったりな充実した内容となっています。
そして夜には、このツアーのハイライトともいえるライトトラップ(灯火採集)が始まります。
真っ暗な森の中に仕掛けられた光に、ボルネオ島のさまざまな昆虫たちが次々と集まってくる様子は、まさに圧巻。昆虫の楽園とも言えるこの場所で、生きた昆虫たちを間近に観察できる体験は、子どもにとっても大人にとっても特別なものです。

昆虫好きの息子は終始目を輝かせ、大興奮で、一匹一匹を観察していました。こうして、マレーシアでの最後の夜は、親子にとって忘れられない最高の思い出となりました。
自然・冒険・家族の絆が詰まったマレーシアのキャンプ旅

マレーシアでのキャンプ旅のご紹介、いかがでしたでしょうか?
東南アジア・ボルネオ島は、まさに大自然の宝庫。熱帯ジャングルに囲まれ、個性豊かな動植物が生息し、そして東南アジア最高峰のキナバル山もそびえています。アウトドア好きにはたまらない魅力が詰まった島です。
今回ご紹介したのは、そんなボルネオ島のほんの一部。世界遺産にも登録されているグヌン・ムル国立公園や、海の民が暮らす大規模な海上都市センポルナなど、まだまだ見どころは尽きません。私たちも旅を終えたばかりなのに、息子と「またすぐに行きたいね」と約束したほどです。
この記事が、マレーシア・ボルネオ島でのキャンプ旅を検討されている方の参考になれば嬉しいです。
手つかずの自然に抱かれながら、親子で過ごす忘れられない時間。ぜひ皆さんも体験してみてください!




