記事中画像撮影:筆者
気温40℃超え!この暑さを活用して料理?

9月に入っても毎日暑すぎですね! キャンプどころではないという人も多いのでは?
そんな残暑の折、編集部から謎のダンボール箱が送り付けられました。嫌な予感です(汗)。
暑さを利用して調理しちゃえ??

その正体はこちら。なんと、ダンボール会社が開発した、その名もアースダンボール 「エコソーラークッカー」。
太陽熱エネルギーをうまく活用し、ゆっくり楽しくエコクッキングできるそうな……。え、これを使ってこの猛暑の中、調理しろと??
説明書を読むと、湯を沸騰させるどころか炊飯や目玉焼きも作れるなど、結構本格的。なるほど、災害時にも役立ちそうだし、ここはひとつ、大人の自由研究といきますかね。
アースダンボール エコソーラークッカー
| 収納サイズ | 505×520×525mm |
|---|---|
| 重量 | 638g |
| セット内容 | 本体パーツ/組立式・黒ビニールテープ・留め具用クリップ・説明書 |
「ソーラークッカー」はこんなアイテム!

「エコソーラークッカー」は、創業昭和28年の老舗ダンボールメーカー、アースダンボールが手がける太陽光調理機。
内側をミラー状に加工したパーツで効率的に太陽光を集めてその熱で調理するという、至ってシンプルな構造です。
金属製の類似アイテムは見たことがありますが、これはダンボール製のためかなり軽量でお手軽。「キャンプや学習教材、災害用、夏休みの自由研究に」という意図にも納得です。
挿し込んでクリップで止めるだけ

組み立ては、土台となる本体BOXの天面にあるスリットに、内側がシルバーの集光パーツを挿しこんでいくだけです。

どっち向きなのか、やや分かりにくいので、付属の説明書を見ながら組み立てると良いでしょう。

最後は、集光パーツ同士の重なりを付属のクリップで固定し、完成。少々失くしやすいパーツですが、ご家庭にあるクリップならなんでも代用できるので心配無用。
完成までには1分とかからず、といったところ。お子さんでも簡単にできるレベルです。

組み立てたサイズは50.5×52×52.5cm。重量は638gと軽量。
なお、軽さゆえに調理中に風で飛んだりすることのないよう、重石として水の入ったペットボトルなどを本体BOX内に入れておく必要があります。
本体BOX内に全部収まる

クリップで4枚のパーツを固定するだけだから接着剤なども不要、かつ分解・再使用も簡単。しかも、未使用時は本体BOXに全てコンパクトに収納できてしまいます。
携行時も邪魔にならないので、キャンプ向きともいえるのかも。ただ、箱自体は普通のダンボール箱なので、潰れないように気を付けたいところですね。
調理時は”黒”と”密封”がマスト

ただし、「エコソーラークッカー」単体ではそこまで高温にならないようで、集光力を高めるため、黒い調理器具が推奨されています。
ない場合は付属の黒いテープで調理器具をぐるぐる巻きにする必要が。
また、空気の流れ次第でも簡単に温度が下がってしまうようで、合わせて密閉も重要とのこと。この辺はなかなか細かい注意点で、実際に使ってチェックしたいところです。
どんな調理ができるかというと…

出典:アースダンボール
そして公式ページを見ると、調理できるメニューは、お湯(水の沸騰)、炊飯、ゆで卵、あたりはまあ想像できるのですが、なんとなんと! ホットケーキや目玉焼き、ドーナッツを揚げることまで可能なんだとか……。
ここまで幅広いと、光熱費無料のエコライフも夢じゃないかも? ともかくいろいろ実験してみます!
まずは基本の湯沸かしを

早速組み立てた 「エコソーラークッカー」。いろいろと作っていきましょう! まずは基本となる湯沸かしにトライ。
容器を自作しなくては…

基本の「湯沸かし」といっても、実はその前段階で結構手間がかかります。というのも、小さめの黒い容器が手元になく、自作する必要がありまして……。
そのベースとなる容器として、まずは使用済みのペットボトルを加工します。密封が必要なのでひと工夫。上部をカットして、逆さにして重ねてみます。
付属のテープで真っ黒に!

さらに、全体を黒色にするため、付属のテープでペットボトルをぐるぐると巻いていきます。
密閉すれば準備は完了!

水を300mlいれたら準備完了です。そしてもう1つ、ちょっと大きいけど黒いロゴスのケトルが出てきたので、こちらにも500mlほど水を注ぎ、クッカー中央あたりに並べて置いてみます。
温度がゆっくりゆっくり上がっていく!!

適宜温度計で計測していきます。60℃台が1つの壁となるようで、この辺りまでは割とあっという間。20分もあればいけるかなという感じ。
ここから一進一退ありました。ちょっと太陽の向きが変わってしまうと、それに合わせて、「エコソーラークッカー」の向きも変えないと温度が上がらないのです。
外気温の高さは、もしかしてあまり関係ないのかも……。
熱湯が完成したのは…

が、ようやく! 2時間ほどかけてようやく90℃近いところまで来ました。ペットボトル、ケトル共に、素手で持てないほどアツアツ!
湯気も出る、紛れもない熱湯です。ペットボトルとケトルの容量は200mlの差がありましたが、ケトルが蓄熱性の高い金属製なのもあってか、所要時間はほぼ変わらずでした。

せっかくなので、太陽光で沸かしたお湯でインスタントコーヒーでも作ってみます。うん、感動の味。苦労はしましたし。
ただ、100℃に満たない温度ですと、コーヒーはともかく、インスタントラーメンなどにはあまり適していないかもしれません。
そして、100℃まで上げるのはさらに条件がシビアなのだと実感しました。
いろんなメニューにも挑戦!
炊飯はメスティンを黒加工で

お次は「炊飯」してみましょう。クッカーはトランギアの「ラージメスティン」で1合だけ炊いてみます。これでランチが作れれば、毎日随分と省エネがはかどりそうですが……。
まずはともかく、例によってメスティンを黒テープでぐるぐる巻きに。

使うお米は無洗玄米+雑穀。これは筆者が毎日食べているものですが、特に白米と勝手は変わりません。
水を注ぎ、そのまま「エコソーラークッカー」に置くだけ。 そのまま3時間ほど待ちますと……。

