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夏キャンプの暑さ対策、ポイントは主に3つ!

夏はアウトドアが楽しい季節。暑さは気になるけれど、それでも自然のなかでキャンプを楽しみたい! そんな方のために、夏キャンプを少しでも快適に過ごすための3つのポイントをご紹介します。
夏キャンプを快適に過ごすための3つのポイント
全部を一度に実践するのは難しくても、どれか1つ取り入れるだけでも体感は大きく変わるはず。暑さとうまく付き合って、夏のキャンプを思いきり楽しみましょう!
①【場所と時間】キャンプする場所と時間をうまく設定しよう

夏のキャンプで快適さを大きく左右するのが、「どこで」「いつ」キャンプをするかという基本的なポイントです。
同じ季節でも、標高や地形、時間帯によって気温や風通しはまったく違います。ちょっとした選び方や工夫で、驚くほど涼しく快適に過ごせることも。
ここでは、キャンプ地の選び方や設営時間の工夫について、特におすすめの3つの視点から紹介します。
1.標高が高い、高原などのキャンプ場を検討する

夏のキャンプ場選びでまず意識したいのが、標高です。気象庁によると、標高が100メートル上がるごとに気温はおよそ0.5~1度下がるとされており、標高1,000メートルの場所では最大で約10度も涼しくなります。暑さを避けたい夏キャンプでは、高原や山間部など標高の高い場所を選ぶのがおすすめです。
また、風の向きも快適さを左右する重要なポイント。風通しの良い向きにテントやタープを設営することで、こもった熱を効率よく逃がすことができ、体感温度が大きく変わります。
その際に便利なのが、気象アプリ「Windy(ウィンディ)」。Windyは、ヨーロッパ中期予報センター(ECMWF)の気象データをもとに、風向きや風速、気温、雨雲の動きなどを1時間単位で最大9日先まで確認できるアプリです。風速(1ノット=およそ秒速0.5メートル)もわかるので、風対策やペグの本数の判断材料としても活用できます。
ただし、あくまでも予報であることを忘れず、現地の状況にも注意して行動しましょう。
▼標高1,000メートル以上の高原キャンプ場を紹介している記事はこちら
2.木陰サイトが◎。海沿いより川沿い!

夏キャンプを涼しく過ごすなら、サイト選びもカギ。おすすめは、日差しをしっかり遮ってくれる木陰のある場所です。自然の木々がつくる日陰は、タープよりも遮熱効果が高く、地面の温度上昇も抑えてくれます。風も抜けやすく、設営や休憩時の体力消耗もぐっと減らせます。
また、夏は「海or川」で迷う人も多いですが、実は川沿いのほうが快適なことが多いです。海辺は開けた地形で日陰が少なく、照り返しも強烈。一方、川沿いは木々が生い茂っていることが多く、水辺の冷却効果もあって、体感温度がかなり違ってきます。
直射日光を避けられる木陰と、水辺特有の涼しさがそろった川沿いのサイトは、夏のキャンプにとって理想的な環境といえるでしょう。
3.思い切って日暮れ近くまで設営時間をずらす

夏のキャンプでは、設営する時間帯を工夫するだけで快適さが大きく変わります。炎天下での設営は体力を一気に消耗し、熱中症のリスクも高くなるため注意が必要です。
そこでおすすめなのが、日差しが和らぐ夕方〜日没前のタイミングに設営をずらす方法。気温が落ち着きはじめる時間帯なので、作業中の負担もかなり軽減されます。
ただし、暗くなる前にテントや寝具の準備を終えられるように、手順の確認や荷物の整理などは事前にしっかり済ませておくことがポイント。先にタープだけ張っておく、必要な道具をすぐ取り出せるようにしておくなど、ちょっとした工夫でスムーズに進められます。
暑い時間を避けるだけでも、キャンプの立ち上がりがぐっと快適になりますよ。
②【テントとタープ】ギアを見直してみると快適さUP

夏キャンプでは、持っていくギアの選び方でも快適さが大きく変わります。特に暑さ対策として見直したいのが、テントやタープといった「日差しや熱をどう遮るか・逃がすか」に関わる装備。
冬と同じ装備をそのまま使っていると、熱がこもったり、風が通らなかったりと、地味にストレスを感じる場面が増えるもの。この機会に、夏向けのギアに一部だけでも切り替えてみると、驚くほど涼しく過ごせることがあります。
まずは、タープの使い方を少し変えてみるだけでも効果あり。ここでは、暑さをやわらげるための工夫をいくつかご紹介していきます。
オープンタープ、メッシュタープを活用する
夏のキャンプでは、風通しを確保しつつ日差しを遮れるタープ選びが重要です。特に有効なのが「オープンタープ」や「メッシュタープ」の活用です。

オープンタープは四方が開いているため風が抜けやすく、開放感も抜群。影をつくりながら、熱のこもりにくい快適な空間がつくれます。
日当たりの強いサイトでは、テントをこのタープの下に張る方法もおすすめ。テント自体が直射日光にさらされず、内部の温度上昇を抑えることができます。

一方、メッシュタープ(メッシュシェルター)は、風を通しつつ虫を防いでくれるのが魅力。特に標高が低い場所や川沿いでは虫が多くなりがちなので、涼しさと虫対策を両立させたい場合にぴったりです。チャックで全面を開けてオープンタープのように使うこともでき、汎用性も高いのが特徴です。
設営スタイルやサイトの条件に応じて、こうしたタープをうまく取り入れることで、夏キャンプの快適度がぐっと上がります。
DOD いつかのタープ
| サイズ(cm) | 420×410×230 |
|---|---|
| 収納サイズ(cm) | 67×14×14 |
| 重量(kg) | 5.4 |
| 材質 | 150Dポリエステル |
タープデビューにぴったりな一式完結モデル。手軽さと快適性を両立
おすすめポイント
● ポールやペグなど必要な道具がすべて揃ったオールインワンセット
● 初心者でも迷わず設営できるシンプルな構造と扱いやすい設計
● TC素材で遮光性・耐火性に優れ焚き火とも相性抜群
クイックキャンプ スクリーンタープ 3m
| サイズ(cm) | 300×300×210 |
|---|---|
| 収納サイズ(cm) | 20×20×135 |
| 重量(kg) | 9.7 |
| 材質 | ポリエステル |
素早く開いて天候に合わせて変化する、頼れるメッシュタープ
おすすめポイント
● ワンタッチ式で初心者でも90秒ほどで設営完了
● フルクローズやメッシュなど4通りの使い方に対応
● UVカットと耐水仕様で夏の日差しも小雨も安心
▼おすすめのタープを紹介している記事はこちら
▼おすすめのメッシュタープを紹介している記事はこちら
③【テクニック】小ワザやグッズをうまく活用!

夏のキャンプを快適にするには、場所選びやギアの工夫に加えて、ちょっとしたテクニックや便利な道具を取り入れるのも効果的です。暑さをやわらげる小さな工夫が、テント泊の過ごしやすさを大きく変えてくれます。
ここでは、すぐに試せるアイデアや、あると助かる暑さ対策グッズをいくつかご紹介します。どれも手軽に取り入れられるものばかりなので、自分のスタイルに合ったものから試してみてくださいね。
1.入り口の開け方を工夫!ポイントは『対角線』

テントの風通しを良くするには、「開け方」にちょっとしたコツがあります。単に全開にするよりも、メッシュ部分を対角線上に開けることで、空気がスムーズに流れる通り道をつくることができます。
例えば、前後の出入り口があるテントなら、前面の右側・背面の左側といったように、互い違いに開けるのがポイント。これによってテント内に風が入り込み、効率よく空気が循環します。
また、すべての開口部をフルオープンにするより、あえて片方を半開きにして風の入り口を絞ることで、空気の流れに勢いがつくこともあります。実際に、前室を半開きにしたときのほうが風の動きが感じられたというケースも。
テント設営後は、風の入り方を少し試してみるのがおすすめです。ちょっとした開け方の工夫だけでも、テント内の暑さ対策に大きな差が出てきます。
2.サーキュレーターで風の通り道を確保

自然の風だけでは空気の流れが不十分なとき、サーキュレーターがあると頼もしい味方になります。小型で持ち運びやすいタイプも多く、夏キャンプに1つあると、テント内の空気循環がぐっと快適になります。
特に、出入り口や窓を「対角線」に開けて風の通り道を意識した設営と組み合わせると効果的。風が弱い日や無風状態でも、サーキュレーターを通気ラインに沿って配置することで、空気がしっかりと流れ、熱がこもりにくくなります。
また、地面近くにたまる熱気を押し上げたり、寝ているときにやさしく風を当てたりと、暑さ対策から寝苦しさ軽減まで幅広く活躍してくれるのもポイント。USB充電式やバッテリー内蔵タイプなら電源サイトでなくても使えるので、ソロキャンプでもファミリーキャンプでも導入しやすいアイテムです。
Keynice USB扇風機
| サイズ(cm) | 14×16×26 |
|---|---|
| 重量(g) | 700 |
| 電源 | USB充電 |
コンパクトでも風力しっかり、どこでも静かに使える万能USB扇風機
おすすめポイント
● 卓上・クリップ・壁掛けの3WAY設置が可能で、どこでも使いやすい
● DCモーター+静音設計で、睡眠中や作業時でも気にならない低騒音
● 風量は3~4段階+リズム風、自動首振り付きで、自然な風を広範囲に届けられる
マキタ 充電式ファン CF102DZ
| サイズ(cm) | 18.5×27.2×28.6 |
|---|---|
| 重量(g) | 1,300 |
| 電源 | 専用バッテリー |
どこへでも連れて行ける、小さくても頼れるパワフルファン
おすすめポイント
● コンパクトな羽根ながら驚きの風量と長時間駆動(バッテリー別売り)
● 3段階風量+自動首振り&上下左右角度調整&1/2/4時間タイマー搭載で多用途対応
● 軽量1.3kg&フック付きで手軽に持ち運べ、キャンプや作業現場でも活躍
▼キャンプにおすすめの扇風機を紹介している記事はこちら
3.コット利用で地熱を避ける

夏の地面は日中の太陽によって温められており、夜になってもその熱が残っていることがあります。そんなとき、地面との距離を取れる「コット(簡易ベッド)」の使用は、暑さ対策として効果的です。
マットを直に地面に敷くと、地熱の影響で寝苦しさを感じることもありますが、コットなら通気性がよく、下からの熱を感じにくくなるため、より快適に眠れます。風が通る場所で使えば、さらに涼しく感じられるでしょう。
この「地面から浮かせる」という工夫は、クーラーボックスにも応用できます。スタンドやラックを使って地面から少し離しておくだけで、地熱の影響を軽減でき、冷たさをキープしやすくなります。直置きよりも保冷力が持続するため、特に暑い時期にはおすすめです。
コールマン トレイルヘッドコット
| 使用サイズ(cm) | 90×87×40 |
|---|---|
| 収納サイズ(cm) | 14×18×93 |
| 重量(kg) | 9 |
| 耐荷重(kg) | 80 |
広くてタフ、初めてのコットにもおすすめなベーシックモデル
おすすめポイント
● 頑丈なスチールフレームで安心の耐荷重約80kg
● ゆったり横になれるワイドサイズで寝返りも快適
● 折りたたみ式&キャリーバッグ付きで持ち運びも簡単
▼おすすめのハイコットを紹介している記事はこちら
▼おすすめのクーラースタンドを紹介している記事はこちら
4.ネッククーラーやペットボトル氷を準備

暑さをダイレクトに和らげたいときは、体を直接冷やすアイテムの出番です。なかでも手軽で効果的なのが、ネッククーラーや凍らせたペットボトルの活用です。
ネッククーラーは首元の大きな血管を冷やすことで、全身の体感温度を効率よく下げてくれます。繰り返し使えるジェルタイプや、電動ファン付きのタイプなど選択肢も豊富。外での作業中やテント設営時にも重宝します。
また、凍らせたペットボトルは飲み物としても保冷材としても使える一石二鳥アイテム。クーラーボックス内の冷却にも役立ちますし、タオルで包んで首や脇に当てれば、即席の冷却グッズとして活躍します。
電源がない環境でも使えるこれらのアイテムは、夏キャンプの強い味方。ちょっとした準備で、暑さ対策の安心感が大きく変わります。
THANKO ネッククーラーSlim
| サイズ(cm) | 13×4.5×8 |
|---|---|
| 重量(g) | 220 |
| 電源 | 専用バッテリー |
軽量スリム&即冷感、首元を直接クールにする電動ネック専用モデル
おすすめポイント
● 装着直後から14度~17度冷却可能で急速クールダウン
● モードは強・弱・ゆらぎの3段階、状況に応じて冷却と節電を使い分け可能
● 折りたたみ&約180gと軽量、首回りは37〜50cm対応で携帯性もフィット感も◎
▼おすすめのネッククーラーを紹介している記事はこちら
5.思い切ってクーラーや冷蔵庫の導入もアリ!

「暑さ対策は限界がある」と感じたら、持ち運びできるポータブル家電を取り入れるのも選択肢の1つ。最近では、キャンプに対応したコンパクトなクーラーやポータブル冷蔵庫が登場し、電源サイトを活用すれば手軽に使えるようになっています。
スポットクーラーはテント内の熱気を排出しながら冷風を送り出せるため、夜間の寝苦しさ対策にも効果的。熱がこもりやすいテント内や車中泊にも活躍します。風量や排熱の方向を調整できるモデルなら、使い勝手も抜群です。
また、ポータブル冷蔵庫があれば、クーラーボックスよりも安定した温度管理ができて飲み物や食材がぬるくなってしまう心配なし。
もちろん導入には電源の確保が前提ですが、快適さを優先したいキャンプスタイルや、ファミリー・長期滞在には十分検討の価値ありです。
日動工業 山善 ポータブルスポットクーラー カンゲキくん2
| サイズ(cm) | 39×27×62 |
|---|---|
| 重量(kg) | 13 |
| 冷房能力(kW) | 0.41 |
テント外に置いて風だけを引き込める設計が秀逸。夏キャンプを本気で快適に
おすすめポイント
● 置くだけで使えるコンパクト設計、持ち運びも簡単な軽量モデル
● 強・弱の2段階冷風+ドレン満水検知機能で安心して使える
● ダクト対応で屋内外のキャンプ・車中泊など幅広く活躍
EcoFlow Wave3
| サイズ(cm) | 51.9×29.7×33.6 |
|---|---|
| 重量(kg) | 15.6 |
| 冷房能力(kW) | 1.8 |
テントの中がエアコン付きの部屋みたいに。どこでも快適を叶えるポータブル空調機
おすすめポイント
● 冷房も暖房もこれ一台でOK、夏も冬もキャンプを快適にサポート
● バッテリーを積めば電源なしの場所でも使えて、車中泊や電源のないサイトに最適
● スマホ操作や自動温度調整にも対応、面倒な設定なしで使いやすい
アイリスオーヤマ ポータブル冷蔵庫 20L
| サイズ(cm) | 60×32×32 |
|---|---|
| 重量(kg) | 10 |
| 内容量(L) | 20 |
冷やす・凍らせる・充電までこれ一台。家でも車でも使える、キャンプにうれしいマルチ冷蔵庫
おすすめポイント
● 約20Lの容量で2Lペットボトルが立てて収納でき、キャンプ中の飲食物管理にぴったり
● 急速・節電モードの切替で冷却パワーと省エネを使い分けられる
● USBポート搭載でスマホ充電OK&節電モードでバッテリーへの負担も配慮
▼「カンゲキくん2」を使ってみた記事はこちら
▼おすすめのポータブル冷蔵庫を紹介している記事はこちら
キャンプ中の行動”でも、暑さ対策できる!

暑い日にかき氷を食べたり水遊びをすれば涼しくなるように、キャンプ中の行動も体感する暑さに影響を与えています。そこで暑さを軽減するおすすめの方法を紹介します。
服装で体感温度は変わる

夏はどんなに薄着でも、炎天下では汗をかいて服が肌に張り付き、不快感の原因になります。そんなときは、風通しが良く、吸汗速乾性のある素材の服を選ぶことで、驚くほど快適に過ごせます。
特に夏におすすめなのが、リネン(麻)やコットン(綿)といった天然素材。リネンは吸水性・放湿性・速乾性に優れ、蒸れにくくサラッとした着心地が特徴です。特にコットンは肌への刺激が少なく、赤ちゃんの肌着にも使われるほど優しい素材。
ただし、コットン100%は汗を吸いすぎて重くなることがあるため、ポリエステルなどの混紡素材を選ぶのがベターです。
服装を工夫するだけで、体感温度が変わり、アウトドアや夏のアクティビティがより快適になります。
食べ物や飲み物の種類で体温を下げられる!

日頃の食事は、体温や代謝に大きく影響します。ナスやピーマン、スイカなどの夏野菜は水分やカリウムが豊富で、体を内側から冷やす作用があるといわれています。
カリウムには余分な塩分の排出や血圧の調整といった効果があり、夏場の体調管理に役立ちます。また、豚肉に含まれるビタミンB1は夏バテ予防に効果的です。
さらに、コーヒーや緑茶など利尿作用のある飲み物も体を冷やす働きがあります。カフェインはデトックス効果がある一方で、交感神経を刺激するため、子供には麦茶のようなノンカフェイン飲料が安心です。
ただし、どんなに体に良い食べ物でも、摂りすぎは逆効果になることも。冷えやお腹の不調を防ぐためにも、バランスの取れた摂取を心がけましょう。
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