いよいよ、キャンプで使ってみた!
1 |まずはテント内での位置決め

*画像は、視認しやすいように、少し煙突を延ばした状態
今回は、同ブランドのチムニーホール(煙突穴)付きテント「サーカスTC+ チムニーウォール」も一緒にお借りしており、この中で使ってみます。
煙突はストレートタイプのため、必然的に位置はホール真下に。ストーブの脚パーツを伸ばしてセットします。

ちなみに、「サーカスST」でトリプルファスナーを利用して煙突を出す場合は、この配置に。(「フラッシングキット」の使用推奨のため、自己責任となります)
しかも、朗報なことにチムニーホールの後付けサービスもスタート。現在やや落ち着き、約2〜3週間で完了するようです。薪ストーブオフシーズンとなるこれからの時期は、まさに狙い目。
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2|煙突+プロテクターをセット

煙突はまず、低い方を2~3本、本体に順々に挿しこんでおきます。
後々のことを考え、この段階でプロテクターも(ネジを締めないで)挿しこんでおくとGood(三重煙突の場合は、適切な位置にセット)。

ある程度の高さになると手が届かなくなるので、上端までのパーツは別途組み立てておきます。
この段階で、煙突先端の「スパークアレスター」にガイロープを取り付け。その都度結ぶより、カラビナを用意してあらかじめ装着する方がスムーズ。この部分は熱くなりません。

煙突を先に通すと手が届かなくなるので、チムニーホールから先にガイロープの先端を出しておきます。

続いて、煙突上部パーツをチムニーホールから出してまっすぐ立て、下部の煙突パーツと連結。
その後、プロテクターを引き上げ、チムニーホールの所でネジ固定し、煙突のセットは完了です。
なお、先にも触れた通り、「サーカスTC+ チムニーウォール」で「陽だまりストーブ」を使う場合、「三重煙突」か「フラッシングキット」を煙突に使用することが強く推奨されています。
今回はあくまでお試しということで、自己責任の上でどちらも装着していないため、ご注意を。
3|ガイロープと本体をペグダウン

完全に位置が定まったら、本体の脚4か所をペグダウン。転倒防止のため、ペグダウンは必ず行いましょう。煙突につけたガイロープもペグダウンして煙突もしっかり固定。
4|吸気ダクトをセッティング

最後に本体下に「吸気ダクト」を連結し、先端は必ずテントの外へ出します。これは挿し込むだけなので簡単。
従来の薪ストーブと大きく異なるのは「吸気ダクト」の存在くらい。設置自体はごく一般的な方法でした。
ただし、同ブランド別売りオプションの「ダンパー付き煙突」の使用は厳禁のため、ご注意を。
火の付き、周り方は…

いよいよ、火をつけていきます! 小割りにした針葉樹の薪を焚きつけに、Mt.sumi「ファイヤーライターズ」2本を擦って投入。

適当なところで上から樫木の薪を1本投入。この間、ダンパーは全開。
内部スペースも広いので、「着火剤→たきつけ→薪」という「積み上げ」が容易です。斜めにすれば、長さ40cmの薪も入ります。
空気の取り込みがスムーズなためか火の周りも早く、誰がやっても一発成功する気がします。
炎はひたすら安定!静音にも驚き

炎はたちまち安定します。1度に2本程度の薪を常に燃やしつつ、燃費を考慮してダンパーを絞って火力を抑えます。
一方で、ダンパーを絞るとやや”すす”が出るので(左側窓の黒い部分)、ときどき全開にして”すす”を焼き切ると◎。
燃焼後の操作はダンパーだけなので、一晩使えばすぐにコツは掴めると思います。

もう1つ驚いたのが、静かなこと。
一般的な薪ストーブは、本体の吸気口から空気の吸い込み音が「ゴーっ」と、かなり響くもの。けれど「陽だまりストーブ」は吸気口がテントの外なので、この音も軽減されるワケです。
薪の燃える「パチパチ」という音しかしないのです。これは癒されますね……。
陽だまりどころか…HOT LIMIT!

前半でも触れた通り、「吸気ダクト」のおかげでテント外の冷気も中に入って来づらい、とのことでしたが……。
結論、温度は上がる一方! 今回の最高室温は32.2℃をマーク……、もはや真夏ですね。
「ウッドストーブM」では外気温+10~12度ぐらいが限界だったのと比べると、これはすごいの一言。外部吸気に加え、ストーブ自体の大きさも影響しているかと思います。
なお、いくら密閉度の高いストーブとはいえ、1時間に1回程度は必ず換気をしましょう。
調理に関しては天板上がまるまるコンロ

調理は天板の上に置いて直接加熱。18cmのスキレットも余裕で乗ります。
分厚い天板ですが、特に温度が上がにくいこともなく、アヒージョぐらいなら10分かからず煮えました。
一晩使ってみての感想…欲しいです

消火後に就寝し、翌朝のストーブ内がこちら。こん棒のような樫木を20〜30kgほど燃やしたのに完全に跡形もなく、燃焼効率は最高です。
またダンパーの操作により、薪消費量も「ウッドストーブM」と同等に。燃費も悪くない。
んんん~~~、欲しいですね。ちょっとこれ以上の薪ストーブは望めそうにない気が……。
気になるところもなくはない
オーブン調理や炊飯はやりづらい

*画像は「陽だまりストーブ」本体と棚に尾上「ピザストーン」を乗せ、その上にウィンナーウェル「折りたたみ式オーブン」を乗せたところ
煙突の位置が中央部にあり、天板の有効活用面積が狭いのが残念。以前の「ウッドストーブM」で愛用していた、ウィンナーウェル「折りたたみ式オーブン」は置けませんでした。
尾上「ピザストーン」を本体とサイドの棚に跨がるよう乗せ、その上にオーブンを乗せたら、熱伝導を利用できるかも……、とトライしたものの不発。調理できる温度には達しません。
同じくテンマクデザインの「パイプオーブン」を別途購入するしかないようです。

*画像は「ウッドストーブM」の天板開口部にユニフレーム「キャンプ羽釜3合」を使用
また、天板部には開口部もないため、羽釜を突き刺しての炊飯(これ以上ウマイ米の炊き方があったら教えて欲しい!)ができなくなくってしまうのも、かなり残念。
全体的に、調理の幅は下がってしまったことになりますね。
やっぱり重い…。撤収は筋肉勝負!

そして、20kgという重量は、設営以上に撤収で猛威を振るいます。
「灰捨て場まで持っていく」のが困難で、仮に持って行けても、逆さに振って灰を捨てるには、相当に鍛え上げたプロレスラー並の筋力が必要かと思われます。
結論、置いたままスコップなどで灰を掻き出し、火消し壺などに集めるのが得策かつ安全かと。持ち上げてケースに収めるのも大変で、ちょっと悩ましいポイントです。
現状考えうる最高の薪ストーブと断言します

調理関連の部分だけは少し気になったものの、長年薪ストーブを楽しんできた筆者にとって、「陽だまりストーブ」はかなり衝撃的。
コスパがよく、安全性や扱いやすさから初心者の方にもオススメ。4面ビューで炎を楽しめる点など、これ以上の商品はちょっとなく……、即決レベルで欲しいストーブだと考えています。
手持ちのサーカスシリーズなど使用可能テントをセットで使うなら、「チムニーホール取り付けサービス」の利用も、これからがオフシーズンの今が狙い目。
オンシーズンの争奪戦は必至なので、気になる人は今から公式サイトの再入荷情報をチェックし、確実な入手を狙いましょう!
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