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【コスパ最強】50万円軽バンの“最高効率”ノマド仕様。DIYでここまでできた!

年に100泊以上、車中泊orキャンプで過ごす”モーターエヴァンジェリスト”の筆者が選んだ、格安のクルマと、そのカスタム内容をご紹介!

軽バンをいかに「仕事がしやすく」&「過ごしやすく」するか、Ver1〜4までの試行錯誤の全記録をご覧ください。

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目次

なぜ50万円の中古軽バンを選んだのか?

少しだけ自己紹介

はじめまして。年に100泊以上、車中泊orキャンプで過ごす”モーターエヴァンジェリスト”宇野智です。

モーターエヴァンジェリストとは、直訳すると“クルマの伝道者”。“クルマの楽しさを伝える人と解釈ください。

具体的には、いわゆるモータージャーナリスト(自動車関連の取材、試乗等を行い、媒体に記事や映像を提供する)としての仕事です。

ただ、私が発信する情報は、自動車業界関係者やクルマ好きに向けたものではなく、むしろクルマが好きではない層に向けることを心がけています。

今回は、CAMP HACK初登場ということで、私が“ノマド仕様”に選んだクルマをご紹介します!

フォトグラファー、ビデオグラファーとしても活動しており、今回紹介するクルマはその仕事でも使うことを目的としています。

「農道のポルシェ」と呼ばれたサンバー

さて、そんなクルマのプロが車中泊をしながらワーケーションをする“ノマド仕様”で、キャンプも楽しむために選んだクルマは何なのでしょうか?

ご紹介します!

納車時

現在、私が乗っているクルマは、スバル「サンバーバン」6代目(1999〜2012年)。2011年式の少し古いモデル「TV2」型です。

このクルマ、クルマに詳しい人ならおわかりいただけるかと思いますが、「スバル自社生産最後のサンバー」で、今の軽自動車ではあり得ない“変態的な構造(自動車業界では変態は褒め言葉)”をもっています。

出典:ダイハツ「ハイゼット」

スバルは2012年に軽自動車の生産を終了し、市場から撤退しました。その後は、ダイハツ「ハイゼット」シリーズのOEM供給を受けてサンバーシリーズが販売されています。

スバルが軽自動車市場から撤退すると、多数の愛好者が「せめてサンバーだけでも生産を続けてほしい」と署名活動を行い、嘆願をスバルに出したという逸話もありました。

3代目サンバーと同世代のポルシェ 911(6代目・997型・2004–2012年)画像:ポルシェ

スバルが自社生産していたサンバーは、ポルシェを代表するスポーツカー「911」と同じ「RR」レイアウトと「四輪独立懸架」を採用し、軽自動車ではあり得ない構造を有していたため、「農道のポルシェ」というあだ名が付けられました。

専門用語の解説【1】

RR車:「RR」とは「リアエンジン・リア駆動」を省略した呼び名で、車両の後部にエンジンが搭載された後輪駆動車のこと。エンジンが後方にあることで後輪の駆動力が高まり、走破性や運転フィールに特長がある。

四輪独立懸架:車輪のサスペンションの一種で、左右の車輪がそれぞれ独立して動き、路面の影響を個別に受ける仕組み。構造が単純でコストも低い車軸懸架式に対し、四輪独立懸架はやや構造が複雑になるが、路面からの衝撃を各車輪が個別に吸収するため、乗り心地や走行性能を向上させることができる。

このほかにも、サンバーには「フルキャブ」「4気筒エンジン」「ラダーフレーム」など、非常に珍しい構造がいくつかあります。

出典:Wikipedia

専門用語の解説【2】

フルキャブ:前輪が前席の下に位置しており、足元が広い。今の軽バンはすべてセミキャブ(前輪が車両前端に位置)で、足元が狭い。

4気筒エンジン:現在の軽自動車はすべて3気筒。4気筒のほうが静粛性、フィーリングに優れ、さらに名機と呼ばれた「EN07」エンジンを搭載。※主にスバルの軽自動車(ヴィヴィオ、サンバー、R2、プレオなど)に搭載されている。

ラダーフレーム:ランクルやジムニーと同じハシゴ状のフレームを有する。今の軽バンはすべてモノコック構造。

とにかく今の軽自動車ではあり得ない構造で、主に軽商用車としての実用性を求める個人や事業者をターゲットとして当時作られたクルマです。

割高な車両価格

私が購入したサンバーのスペックは以下のとおりです。

年式:2011年
走行距離:67,500km
車検:なし(車検取得後納車)
グレード:VB(最下位グレード
ボディカラー:ホワイト
エンジン:660cc自然吸気(サンバーにはスーパーチャージャーモデルあり)
トランスミッション5速マニュアル
駆動方式:切替式4WD
装備:特になし

仕事柄、超高級車から軽自動車まで、新型車の広報車には何でも乗れてしまいます。最新の技術は飽きるほど体感できるのですが、その逆に、プリミティブなエクスペリエンスが欲しいということで、何もついていないマニュアル車を選択しました。

車両価格は43万3,770円、諸費用6万6,230円、合計で50万円ちょうどでした。

前述したような変態的な構造をもった生産終了モデルということで、一定の人気があり、中古車相場価格は、他の同程度の車種と比べるとかなり高くなっています。

逆に言えば、この先も価格が下がりにくいモデルであり、リセールバリュー(次に売却するときの価値)は高いクルマです。ただ、年式が古い分、修理費用はかさみます。

納車後、日産スカイラインGT-R NISMO Special edition 2022MYと同じ「ステルスグレー」へ全塗装、フォレストオートのリフトアップスプリングで”ちょい上げ”。

購入したのは、北海道名寄市の中古車ディーラーで、旅をかねて、納車はお店まで引き取りに行きました。

納車後、すぐに近くのニトリで布団を買い、100円ショップでゴミ袋と養生テープを購入。それを窓に貼って簡易的な車中泊仕様にして、北海道をほぼ一周して帰ってきました。

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