のんびりじっくり、吊るし調理にトライ!
トライポッドに吊るしてみる

底面のサイズの小ささも考慮すると、やはり「吊るす」が最適そうな「いろり鍋」。早速その前提で調理をしてみます。
焚き火にはソロストーブ「メサ」を、トライポッドはコールマン「ファイアープレイススタンド」を使用しました。
どちらもソロキャンプに適した小型で「いろり鍋」にもマッチ。焚き火を眺めつつ煮込めて一石二鳥、というところです。
セットしたら後は放置でOK

調理と言ってもごく簡単で、お好みの具材(今回は鍋用カット野菜+出来合いのつみれ団子)を鍋に入れ、市販のスープ(今回は鴨スープ)を200mlほど注げば準備はOK。
あとは火加減と高さを調整しつつ、ほったらかすだけです(煮込むときは蓋をしましょう)。
完成まで焚き火の炎をツマミに飲めばOK! 「ソロキャンプ飲み」の醍醐味を味わいましょう。

のんびり待つのが性に合わない人は、焚き火用の小割り薪なんかを作る時間に充てるも良し。
まあ、結構時間はかかりますが、慌てずに煮えるのを待ちましょう!
少量だからゆっくり楽しむ…が基本

はい、こちらが完成した「鴨汁つみれ鍋」。この日は風で火力が安定しづらく、約45分ほどかかってしまいました……。
なお、卓上では意外なぐらい安定しますが、木製カットボードなどを敷き、熱がテーブルに伝わらないように注意しましょう。
とかく鍋が小さいので、ある程度食べたら具材を足しては煮込みを繰り返し……、そうこうしていくとダシもいい感じに味が深まりつつ煮詰まります。

煮詰まったスープに、うどんと卵を落とし、ミニ煮込みうどん風に。結構贅沢なシメですよね。
時間をかけて何度か煮込み直せば、小さい鍋でもなんだかんだ満腹になりましたよ。
レトルト温めでもめちゃ映えるぜ

鍋の雰囲気がよいので、自宅でレトルトおでんなんかを温めるだけでも、ワンランク上の晩酌が楽しめる気がします!
温めるのも固形燃料を使えば(後述)、卓上でカンタンに済みます。

自宅でも、ちょっと小腹が減ったな、というときも便利。
今夜はスーパーの出来合いロールキャベツとレトルトの煮込みソースをコンロでぐつぐつ。

「強火禁止」という仕様は、時間をかけて煮込むものにはよく合いますね。キャベツがいい感じにスープを吸い込み、フワフワの食感がたまりません。
使用後はすぐ洗って乾燥が無難か…

一般的なステンレス製なら洗剤で洗いっぱなしでもOKなんですが、この「いろり鍋」はシーズニングが必要なだけあって、結構錆びるのが早いなと感じます。
なので、使ったら早めに洗い、火にかけて乾燥させ、油を塗って保管するのが無難なようです。
なお、洗剤を使うと油は塗りなおしになりますが、サイズが小さくあっという間に塗れるので、洗剤で洗ってもいいのかな、と感じました。
気になるところもなくはない…
底面サイズに合うゴトクが少ない

尻すぼみの形状で底面が小さく、合うゴトクが少ない問題があるのは前述の通りです。
結果、「吊るす」以外の手段が難しいのはやっぱり困りもの。そこで、慌てず騒がず、ダイソーの「ミニストーブ」と「メスティン用網」を用意してみましょう。

「メスティン用網」を「ミニストーブ」に乗せれば、こんな感じで加熱中は安定。同じくダイソーの固形燃料での調理も簡単におこなえます。
ただ、この状態で直接鍋から食べるには、やや安定度不足な感じ。食事の際には、鍋はカットボードなどの上に移すのが良さそうです。

探してみますと、あとは、シングルバーナーのSOTO「ST-310 レギュレーターストーブ」にも合いますし、

トランギアのアルコールストーブ用のゴトクにも合うは合うのですが、ST310もアルコールストーブも、もしかすると火力が強すぎる可能性が否めず、ちょっと怖い気はしました。
火力の制限があることを考えると、やはり基本は「吊るし調理用」なんですかね。
倒れない「つる」がジャマに

吊るし調理が基本と考えると「つる」は極めて重要なパーツ。ですがこの「つる」、何やらバネが効いており、指で押しこんでも画像の位置ぐらいまでビョーンと戻ってきてしまいます。
1人用サイズなので、取り皿を使わず食べるのに最適なハズ。ですが、直接鍋から食べる際、この倒れない「つる」が本当にジャマ……。ここはなんとか工夫して欲しかった気がします。
ソロキャン飯が楽しくなる、買って損なしの鍋!

ダイソー「いろり鍋」は、単なる鍋といえばそうなのですが、焚き火に吊るして時間をかけ、ちまちま焚き火を見ながら煮込むのは、実に楽しい体験です。
1,100円(税込)というお値段もお求めやすく、サイズ的にも荷物にもならないので、ちょっとお試し目的で買っても、全然無駄にならない気がします。
「騙されたと思って……」と思わず言いたくなりますが、気になった人はぜひ、この鍋でキャンプの晩酌を楽しんでみてください。



