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コーナン破格の1,000円台「ナイフ」って、名品のアレに激似じゃない!?使用感を確かめてみると…(2ページ目)

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実際に使ってみた

それでは実際に使ってみましょう。筆者はナイフに詳しいわけではないので、キャンパーとして素直な視点で、切れ味や使い心地を見ていきます。まずは野菜からスタート!

野菜を切ってみた

ナスを切ってみました。新品ということもあり、何らストレスなくスーッと刃が入っていきます。刃厚が2mmと薄めなので圧迫される感じもなく、またハンドルも快適な握りやすさでした。

だたし6cmに満たないブレードなので、このようにいっぱいいっぱいの状態となりがちです。ナスでこれですから、立派な玉ねぎや大根の場合は、回転させながら切る工夫が必要ですね。

ということで大根を切ってみましょう。前述したように大根を回転させながら刃を進めることで、スパッと切り離すことができました。食材をくるくる回しながら切るのは、そんなに苦ではありませんね。

6cm超のボリューム、かつ回転させられない食材でないかぎり、問題なく使えると思います。

サイズや強度的に用途を選びます

次にバトニングしてみましょう。といってもブレードが短く、またフルタングでもないので、細く、割れやすい薪にしか対応できません……という条件でバトニングの様子を撮影したところ、冗談のような画となりました。いやもう十分細いでしょ的な。

またこのナイフでバトニングできるくらい薪を細くするには、別のナイフでバトっておく必要があります。ますます冗談のような話になりますね。そもそもブレードにスウェッジのあるナイフなので、バトニングでの使用は現実的ではありません。

しかし削る作業にはバッチリ対応できます。というかこうした細かい作業でこそ、ミニナイフは本領発揮。ブレードがコンパクトで扱いやすく、なんというか小回りが効く感覚があります。フェザーづくりはじつに快適でした。

着火にも使えます

ブレードの背が角ばっているので、ファイヤースターターで火花を発生させることができます。実際に着火できるかどうかはスキル次第であり、筆者は成功率が低いのですが、画像のように確かに火花を飛ばすことができました。

ストライカーとして使う場合、長いブレードは必要ありません。さっと取り出せてハンドルを握りやすい本製品は、火起こしにぴったりですね。バトニングこそ不向きですが、薪割りにナタやクサビを使っているキャンパーなら重宝すると思います。

さてここまで読んで、「このナイフ、どこかで見たことがあるような……」と思われたかもしれません。じつは似ている製品が存在するんです。

モーラナイフの「エルドリス」と比較してみた

似ている製品……それはモーラナイフの「エルドリス」です。シースに入った状態で並べてみると、サイズ感はほぼ同じ。ブラック基調なのも共通していますね。

ちなみにエルドリスはただいまAmazonで4,510円(税込)。両者には3,000円弱の価格差があります。

    モーラナイフ エルドリス

    ブレード素材ステンレススチール 
    ハンドル素材TPEラバー、ポリプロピレン(中央部)
    サイズ刃長 約59mm
    全長 約143mm
    刃厚 約2.0mm
    重量約80g(ナイフのみの重量)

    付属品プラスチックシース
    ※ファイヤースターター、パラコード、セカンダリーロッキングは付属しておりません

    並べるとこんな感じ

    シースから取り出して並べてみました。全体の雰囲気は似ていますが、ブレードは長さも形も違うことがわかります。

    ハンドルは似たようなシルエットですが、エルドリスの方が気持ち平べったいかな、といったところ。素材的には樹脂+ラバーで構成されている点が共通しています。

    ブレードの違いは?

    ブレードをよく見てみましょう。コーナンの方は前述したようにスウェッジ付き、対してエルドリスは、先っちょ半分ほどに謎のベベルがついていますね。これは先端の方を薄くすることで、食材のカットや木工作業をやりやすくする工夫のようです。

    コーナンのグラインドが「スカンジ」であることは前の方でも触れましたが、それはモーラナイフでおなじみの刃の形状。ということで両者とも刃はスカンジです。

    それに加えてエルドリスの方は、刃のエッジに「マイクロベベル」というグラインドが施されていて、刃こぼれしにくいようになっています。

    切れ味&扱いやすさは?

    食材を切って比較したところ、先端が薄い分エルドリスの方が、刃が入っていきやすかったです。しかしブレードが長い分コーナンが有利な場合もあり、どちらか一方に軍配を上げるのは難しいですね。

    フェザーづくりでは、切れ味に差は感じませんでした。が、これはあくまでもコーナンの方が新品状態での話。ステンレスの硬度とマイクロベベルの有無により、「エルドリスの方がよく削れる」という未来が予想できます。といっても、砥ぐことでカバーできる話ではあります。

    木工作業でも比較してみました。コーナンの方も十分扱いやすいのですが、エルドリスの重量バランスの秀逸さ……それによる扱いやすさに改めて気づかされることになりました。念押しして言うと、コーナンが使いにくいということはありません。相手が悪いです。

    火花の飛ばしやすさは?

    ストライカーとしての使い心地には、特に差は感じられません。どちらもいい感じに火花を飛ばすことができました。

    ただここで思い出されるのが、価格差。エルドリスには「エルドリス ライトデューティー」というシンプル版もあり、そちらは3,300円(Amazon価格)で、背に角がないのでストライカーとしては使えません。「モーラは4,510円出さないと火花を飛ばせないのか」と思うと、コーナンの方を褒めたい気持ちにはなります。

      モーラナイフ エルドリス ライトデューティー S

      サイズ刃長 約59mm
      全長 約143mm
      刃厚 約2.0mm
      重量約80g(ナイフのみの重量)
      素材刃素材:ステンレススチール
      柄素材:TPEラバー、ポリプロピレン(中央部)
      付属品プラスチックシース

      携帯性には大きな違いが

      コーナンのミニナイフはシースにループがあって、パラコードを通すことができます。

      こんなふうにネックナイフにしてもいいし……。

      細いカラビナを取り付けて、バックパックなどにぶら下げることも可能。MAG EASYあたりのスマホショルダーに下げておくのもアリですね。

        マグイージー スマホショルダー ネックストラップ

        サイズ約 135cm × 2.6cm × 1cm
        重量約 46g
        素材ナイロン、メタル
        対応機種 SMART PHONE スマートフォン 各種

        一方のエルドリスもシースにパラコードを通すことはできます。しかし樹脂製のシースは出し入れしているうちに緩くなってきて、落下の危険が……。

        ネックナイフとして吊り下げるには「エルドリス ネックナイフキット アクセサリー」を購入するのが無難ですが、それが3,630円(Amazon価格)もするんですよね。キットにはファイヤースターターも付属し、また最初からセットになっているパッケージもあるんですが、とにかくネックナイフにするには経済的負担を伴います

          モーラナイフ エルドリス ネックナイフキット アクセサリー

          内容・ファイヤースターター
          ・セカンダリーロック
          ・パラコード

            モーラナイフ エルドリス ネックナイフキット S

            サイズ刃長 約59mm
            全長 約143mm
            刃厚 約2.0mm
            重量約80g(ナイフのみの重量)
            素材刃素材:ステンレススチール
            柄素材:TPEラバー、ポリプロピレン(中央部)
            付属品・プラスチックシース
            ・ファイヤースターター
            ・パラコード
            ・セカンダリーロッキング

            【まとめ】コーナンのミニナイフには十二分にメリットあり

            最後に正直にデメリットを報告します。何度かキャンプで使ってみた結果、モーラに比べて明らかに刃こぼれはしやすかったです。これはステンレスの硬度と刃付けが要因でしょう。

            しかし筆者はちょうど、ナイフをうまく研げるようになりたいと思っていたところ。格安のコーナンナイフをガシガシ使い、ちょいちょい研ぐことで、一緒に成長できるのではないかと思いました。デメリットが転じてメリットになるパターンですね。

            あとは安っぽく見えないのがいいですね。モーラ風味の見た目により、北欧の風が感じられるような、アウトドア感あふれるナイフに仕上がっています。ちょっと言い過ぎました。

            ともかくたった1,628円(税込)で購入できる、携帯性バツグンのコーナン製ミニナイフ。入門用には文句なしでバッチリだし、セカンドナイフがほしかったキャンパーにとっても、検討の価値は大アリです。

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