記事中撮影画像:筆者
コップだけはスタッキングしづらい問題
ふだんキャンプでは、移動・設営・撤収が手軽にできるように、できるだけ軽量・コンパクトなUL装備を心がけている筆者。
ただ、キャンプの必需品なのに嵩張って困るアイテムがあります。それがコップ。他のギアとのスタッキングも難しく、どうにかもっとコンパクトにならないかな……? と悩んでいました。
ぺったんこになるヤツが正義?!
ところが最近、アウトドアショップで偶然見かけたのが、SEA TO SUMMIT(シートゥサミット)「X-カップ」。こちら、見ての通り、「カップ」と名前が付いているのにペッタンコ。
もしやこれって、筆者のお悩みに対するファイナルアンサーなのでは?! と思わず購入。ということで早速、実際に使ってレビューしていきます!
シートゥーサミット X-カップ
使用サイズ | 約直径9.5×高さ7cm |
---|---|
収納サイズ | 約直径9.5×高さ1.53cm |
容量 | 250ml |
重量 | 45g |
材質 | シリコン(BPAフリー) |
カラー | ライム、ネイビー、オリーブ、ラスト、サンド |
SEA TO SUMMIT「X-カップ」を詳しくチェック!
折りたためるコンパクトなコップ
シートゥサミットはオーストラリアの登山・クライミング・スキー用品を製造するメーカー。そのためアイテムは軽量でコンパクトのものが多いです。
こちらの「X-カップ」にもそんな同ブランドらしさが凝縮。シリコン素材のボディが蛇腹式に折りたためる構造で、収納時は直径9.5×高さ約1.5cm(0.6インチ)とぺったんこに。
展開時のサイズは直径9.5cm×高さ7cmと、容量は250mlとやや小ぶりながらもこの通り。しっかりコップに変形します。
シャツの胸ポケットにも入ってしまう小ささに感動……! ふだん使うバックやリュックに忍ばせても邪魔にならないので、防災グッズとして何個か揃えておくのもアリですよね。
驚きの45gという軽さ
折りたたんでコンパクトになる時点で、コップが嵩張る悩みは解決したのですが、さらにうれしいのが45gという軽さ! Sサイズの卵の平均以下です。
定番のスノーピークのシェラカップ(ステンレス)が重さ約105gなので、「X-カップ」はなんとその半分以下なんです! この軽さはULキャンパーにはたまりませんね。
縁の硬いリングで安全に持てる
オレンジカラーのボディは耐熱性のあるシリコン素材で、耐熱温度は180℃。直火にはかけられませんが、熱い飲み物も安心して入れられます。
ただし、シリコン部分は中味の熱さがダイレクトに表面に伝わり、そのまま持つと熱くて危険です。また、柔らかい素材なので、ギュッと持ってしまうと中身が飛び出す可能性も。
そんなときに重宝するのが、開口部の縁にある硬いグレーのリング部分。ここを持てば熱くないし、型崩れせずに保持できて安全なワケです。コンパクトなのによく考えられていますね。
「X-カップ」を実際に使ってみた!
まずはスタッキングにトライ!
まずは、UL派キャンパーの方が比較的よく使いそうなギアに、スタッキングできるか試してみました。
300mlシェラカップ
1つ目は300mlシェラカップにスタッキング。「X-カップ」2個は余裕で入りそうです。
レギュラーメスティン
2つ目はレギュラーサイズのメスティンにIN。こちらは幅が足りず、しっかり底まで収まりませんが……、
高さに余裕があるので、蓋はしっかり閉まりました! メスティンに入ってしまうコップって、ちょっとないですよね!
「X-カップ」の下側のデッドスペースにはトングやライターなどが入りそうなので、少し工夫すれば、十分実用性のあるスタッキングができそうです。
600mlケトル
最後ははミニマルワークス「ケトル フォーゲル」。こちらはサイズが145x145x80mm、容量が600mlのコンパクトなケトル。ですが、ご覧の通り「X-カップ」1個ではスッカスカ。
4人家族全員分でも余裕で入るので、ファミリーのティーセットもコレ1つで完結しそう。UL派キャンパーだけでなく、家族やグループのキャンプで、予備のコップを多めに持って行きたいときにも重宝しますね。
熱い飲み物を入れても持てる?
熱い飲み物を入れても安全に持てるのかについても、実際に試してみました。
まずは85℃の白湯を入れて、オレンジのシリコン部分を持ってみましたが、やはり、指がすぐに熱くなってしまい、ここをダイレクトに持つのは危険。
一方、グレーの硬いリング部分を持ってみたら、全然熱くない……!
やはり、熱い飲み物を入れてもここを持てば安全で、中身が飛び出す心配がないのも本当でした!
内側の目盛りが地味に便利
内側には100・150・200・250mlの目盛り付き。計量カップ代わりにも使えるのが地味に便利です。炊飯時の水を測るのにもピッタリ!
気になったのはこんなところ
ホコリが付着しやすい
シリコン素材は静電気を帯びやすい特性を持つため、ホコリや細かい砂などが付着しやすく、除去しづらいのが気になりました。
手で払うだけでは落ちないので、汚れが付着した場合は水洗いがマストです。
油汚れが落ちにくい
こちらもシリコン素材ゆえのデメリット。画像のように、油分の多いコーンスープなどの飲み物を入れた場合、どうしても油分が落ちにくかったです。
洗剤を多めに使ってしっかりと洗わないと、ヌメヌメ感が残ってしまいます。
また、冬場にお湯の出ないキャンプ場などでは、油分が固まってしまったら落とすのに時間がかかりそう。油分の多いドリンクを入れたときは、早めに洗うことをオススメします。
「匂いが気になる」のレビューが…
Amazonで、シリコン特有の匂いが気になるというレビューが散見されましたが、筆者個人的には全然気になリませんでした。飲み物に臭いが移るなどもなく、特に問題ありませんでした。
なので、多少個体差があるのかもしれませんね。気になる場合は、1Lのお湯に重曹大さじ1、酢を大さじ1入れて、1時間ほど漬けおきしてから洗うとかなり消えるようです。
シートゥーサミット X-カップ
使用サイズ | 約直径9.5×高さ7cm |
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収納サイズ | 約直径9.5×高さ1.53cm |
容量 | 250ml |
重量 | 45g |
材質 | シリコン(BPAフリー) |
カラー | ライム、ネイビー、オリーブ、ラスト、サンド |
スタッキングに悩む全キャンパーにイチオシ!
とにかく薄くてコンパクトなシートゥサミット「X-カップ」は、とてもポテンシャルの高いアイテムだと感じました。
UL派キャンパーだけでなく、家族やグループキャンプで、予備のコップを多めに持っていきたいときや、防災グッズとして備えておくのにもピッタリ。計量カップとして兼用できるのも便利。
今後は他アイテムとのマッチングも色々試し、最強にULな組み合わせを見つけたいと思います。今、スタッキングに悩む全てのキャンパーのみなさんに、ぜひ試して欲しいアイテムです。