4|耐風性を比較
突然の暴風雨にも対処できるよう、耐風性も比較してみます。ここは強度にかかわってくる骨の本数をチェック!
骨の本数は「シルバーシャドーミニ」が一番多い8本。それぞれシャフトとなる部分の材質は、「ライトトレックウルトラ」が特別設計アルミニウム。「シルバーシャドーミニ」がアルミニウム。「フォールディングアンブレラ」が鉄+アルミニウムとなっています。
大差がない材質からは「どれが一番強度が高いか?」を決めるのは正直難しい……。というわけで、実際に風を受けてみました。
その結果、一番風に強く安心感があったのは「シルバーシャドーミニ」。理由は3つあり、1つ目は傘の張り具合。こちらは「ライトトレックウルトラ」も同様ですが、張りが強いほうが耐風性が感じられました。
2つ目は骨の本数の多さ。2本多いだけでも耐久性がかなり上がるのを感じたので、風の影響をとくに重視するのであればやはり骨は多い方が安心でしょう。
そして、最後にシャフト部分の節の数が多い点。節が少ないタイプは風に煽られると折れてしまいそうな感覚があったのに対し、節が多めの「シルバーシャドーミニ」は風の抵抗を受けても揺らぎが少なく安定していました。
5|撥水性を比較
次は、実際に雨が降ったときの撥水性を比較。それぞれに水をかけて傘を一振りし、残った水滴の量で判断していきます。
ちなみに生地の素材は下記の通り。
- ・ライトトレックウルトラ:テフロン加工ポリエステル100%
- ・シルバーシャドーミニ:DuPontテフロン加工
- ・フォールディングアンブレラ:ポリエステル100%(表面ポリウレタンコーティング)OEKO-TEX®️STANDARD 100
テフロンやポリウレタンなど種類に違いはあれど、3本ともしっかり加工が施されています。さて、違いはどうなのでしょうか?
新品ホヤホヤなのもありどれも素晴らしい撥水性で、使いたてのうちはあまり変わりはない印象。スペック上で見ると、同じテフロン加工でも性能に定評のあるデュポン社製を採用している「シルバーシャドーミニ」の方が一枚上手かも?
ちなみに「フォールディングアンブレラ」に使われているOEKO-TEX®️STANDARD 100は、再生生地のこと。それにポリウレタンコーティングが施されたものになります。
テフロンとポリウレタンとではテフロンの方がよりしっかり水を弾き、ポリウレタンはあくまで防水に留まるものが一般的。撥水性を重視するなら、テフロン加工が施された傘が良さそうです。
また、撥水性については「しまうときに水滴を飛ばしやすいか?」もチェックしておきたいところ。実際に使った感覚からは、「ライトトレックウルトラ」が生地がしなやかで振るいやすく、水滴を飛ばしやすかったです。建物に入る前に雨を落として、リュックなどに入れるのに便利でした。
いずれも傘は使っていくと撥水性も衰えてくるので、防水スプレーを使って効果を維持していきましょう!
6|紫外線への効果を比較
「ライトトレックウルトラ」はシルバーUVというモデル以外は日傘としての機能はありませんが、日差しに対する効果はどれくらい違うのか比較してみます。
やはり紫外線保護指数50+という「シルバーシャドーミニ」と、遮光率99.9%以上の遮光ファブリックが採用されている「フォールディングアンブレラ」は、しっかり日差しをシャットアウト。ほとんど木陰と変わらないくらいの遮光性です。
「ライトトレックウルトラ」も少しは遮光性があるのものの、そこはやはり日傘としても推奨されている他2本の遮光性に比べると劣るよね……といった結果になりました。「ライトトレックウルトラ」」に遮光性を求めるのであれば、シルバーUVがおすすめです!
ユーロシルム ライトトレックウルトラ シルバーUV ライトトレックウルトラ シルバーUV
サイズ | 58cm×98φc |
---|---|
収納時サイズ | 27.5cm |
重量 | 175g |
素材 | キャノピー(天蓋):テフロン加工ポリエステル100% フレーム:特別設計アルミニウム ハンドル:EVAハードフォーム アーム部:ファイバーグラスアナダイズド アルミニウム、カーボンの混成 |
付属品 | ナイロンケース |
付随品 | セーフティーランナー |
結論!ベストオブ軽量傘は…
かなり迷いましたが、私に合うのはシックスムーンデザインズの「シルバーシャドーミニ」でした! 決め手は、雨でも日差しのある山でも使えるという汎用性の高さと耐久性。ULスタイルが前提の旅になるので、やはり兼用アイテムの方が使い勝手が良いんです。
一方で「ライトトレックウルトラ」は街で雨を除ける目的のみの使い方なら一番優秀だと感じましたし、「フォールディングアンブレラ」はその小ささから“入れっぱなし”がしやすいので、微妙な天気に備えてバッグに入れておくのに最適でしょう。
3本のスペック比較は、こちら!
商品名 | EuroSCHIRM ライトトレックウルトラ | SixMoonDesigns シルバーシャドーミニ | GOSSAMER GEAR フォールディングアンブレラ |
使用時サイズ | 58cm×98φcm | 52cm×φ96.5cm | 56.5cm×φ90cm |
収納時サイズ | 27.5cm | 25.4cm | 約22cm |
重量 | 203g | 180g | 174g |
骨の 本数 | 6本 | 8本 | 6本 |
素材・ 材質 | キャノピー(天蓋):テフロン加工ポリエステル100% フレーム:特別設計アルミニウム ハンドル:EVAハードフォーム アーム:ファイバーグラスアナダイズド・アルミニウム、カーボンの混成 | ハンドル・芯部分:プラスティック | 傘生地:ポリエステル100%(表面ポリウレタンコーティング) OEKO-TEX®️STANDARD 100 ハンドル:EVA シャフト:鉄+アルミニウム 受骨:FRP(グラスファイバー)+POM(プラスティック樹脂) 親骨:カーボンファイバー 菊座:シリコン 石突:ABS |
日差しへの効果 | × | 〇 | 〇 |
開閉 スピード | 〇 | △ | 〇 |
価格 | 7,150~8,580円 | 10,890円 | 8,690円 |
どれもメリット・デメリットが違うので、価格含めスペックも比較した上で検討してみてくださいね!
傘をより使いやすくするコツ
最後にひとつ豆知識を。アウトドアに限らず日常でも「傘を差す」というのは、見動きが制限されてちょっとしたストレスを感じる作業でもありしますよね。
そこで、傘のシャフト(芯棒)をバックパックに取り付ける「HANDS FREE UMBRELLA CLAMP」というアイテムがおすすめ! これがあれば、フリーハンドで傘を差すことができます。
ホールド力はそこまで無いので風が強いと不安ですが、通常の雨程度ならこれで快適なレイニーライフを送れますよ。
●HANDS FREE UMBRELLA CLAMPについて詳しくはこちら
“本当に使える傘”を見つけよう!
ここまで傘について考えたことは今までありませんでしたが、今回こんなにもそれぞれに特性があると知って面白かったです。
シティーユースだったり山寄りの使い方だったり、きっとみなさんのスタイルに合った傘があるので、自分にとってのベストコンパクトアンブレラを探してみてはいかがでしょうか?
ユーロシルム ライトトレックウルトラ
サイズ | 58cm×98φcm |
---|---|
収納時サイズ | 27.5cm |
重量 | 175g |
素材 | キャノピー(天蓋):テフロン加工ポリエステル100% フレーム:特別設計アルミニウム ハンドル:EVAハードフォーム アーム部:ファイバーグラスアナダイズド・アルミニウム、カーボンの混成 |
付属品 | ナイロンケース |
付随品 | セーフティーランナー |
シックスムーンデザインズ シルバーシャドーミニ
サイズ | シャフト長さ : 52cm(広げた大きさ直径約96cm) |
---|---|
重量 | 193g |
ハンドル | ハンドル、芯部分:プラスティック |
機能 | 紫外線保護指数:50+ |
ゴッサマーギア フォールディングアンブレラ
サイズ | 約90cm×約56.5cm |
---|---|
収納時サイズ | 約22cm |
重量 | 約173g(本体のみ約170g) |
素材 | ハンドル:EVA シャフト:鉄+アルミニウム 受骨:FRP(グラスファイバー)+POM(プラスティック樹脂) 親骨:カーボンファイバー 菊座:シリコン 石突:ABS |