記事中画像撮影:編集部
クルマ次第でアウトドアへのハードルはもっと下がる?
自他共に認める、アウトドアフリークの筆者。1ヶ月も緑や山が見えない生活が続こうものなら、手足が震えるとか震えないとか……。
そんな筆者の相棒は、家族の増員に伴ってSUBARUの旧型「フォレスター」から三菱「デリカD:5 シャモニー」へと変遷。どちらも悪路や雪道でもスタック知らずのタフな4WD車です。
家族にマッチした乗車定員に積載力、悪路走破性には大満足の現愛車「デリちゃん」。
ですが、乗り換えてからはや7年。3列目シートは外すのにひと苦労だし、フルフラットにならないなど、主にユーティリティ面での不満も……。
そこで、ユーティリティ面でのアウトドア志向性が高い最新車種なら、もっとキャンプやアクティビティへとくり出すハードルが下がるかも……? などと漠然と考えていた筆者。
SUBARUアクティビティ体験&試乗会 in 八丈島へ!
そんな筆者に、最近、CAMP HACK編集部から天からの啓示のようなお達しが! なんと、あのSUBARU主催のアクティビティ体験&試乗会への取材指令だったのです。
しかも舞台は八丈島! 大自然の中でアウトドアアクティビティを楽しみつつ、SUBARUの最新SUV2車種に試乗できるとか。 最新SUBARU車たちよ、待ってろよ〜!
いざ、サイクリング×「フォレスター」試乗体験へ!
午前中はアクティビティ体験&試乗ということで、選べる体験の中から「サイクリング」をチョイス。
しかも、アクティビティごとに最適な車種とのセットで、サイクリングには「フォレスター STI SPORTS」。懐かしの「フォレちゃん」との運命的な邂逅に、しばしエモい時? が流れます。
なるほど!サイクリングなワケだ!
そしていきなりですが、「フォレスターSTI SPORTS×サイクリング」の組み合わせに激しく同意!
ご覧の通り、「フォレスターSTI SPORTS」は純正アクセサリーの「カーゴサイクルキャリア」を装着すれば、車内に自転車を積載できてしまうんです……!
最大自転車2台を固定した状態で安心して載せられ、自転車1台なら3人乗車もOK。
またルーフには、サードバーティー製サイクルキャリアの装着も可能で、今回、THULE製キャリアでもう1台の自転車を積載しています。
それではサイクリングのスタート地点まで、「フォレスター STI SPORTS」を運転して行ってきまっす!
とりあえず、滑らか過ぎる走りに感動
今回試乗した「フォレスター STI SPORTS」は、SUBARU直系のワークスブランド「STI」が手がけた、フォレスターの中でもスペシャルなグレードです。
フロントサスペンションには、STIがチューニングした専用ダンパーを採用し、コーナリング時は高い減衰力でロールを抑制し、タイヤの接地性を向上。
一方で、通常走行時は低い減衰力でロードノイズなど微振動を軽減し、スポーツセダンのような操縦安定性とハイクラスな乗り心地を両立しているそう。
実際に運転した筆者も、実はちょっと浮いてるんじゃ?と思うほどの滑らかな走りに、リアルに驚きました。加速時にアクセルペダルを踏み込んだときも、とにかくスムーズ。
現地到着!自転車を取り出すぞ
軽やかで心地よいドライブを経て、サイクリングに良さそうな場所へと到着。
「カーゴサイクルキャリア」に固定されている自転車のロックを外します。自転車のタイヤロック用パーツで固定されているだけなので、初めて使う人でも簡単に操作できます。
SUBARUのSUVの中でも開口部に高さがある「フォレスター」ですが、自転車を取り出すときは、ラゲッジの縁や天井など傷つけないよう気を遣います。
けれど、純正アクセサリーの「カーゴステップパネル(樹脂製)」が装着されていたので、かなり安心感が。キャンプでハードコンテナなど積み降ろす際も、傷防止に便利ですね。
いよいよサイクリングスタート!
前輪も装着完了し、いよいよサイクリング、スターティン! といきたかったのですが、自転車が筆者には大きすぎ、ここはCAMP HACKチャンネルスタッフの「なるみん」に選手交代。
まずは八丈島を代表する山、「八丈富士」の麓をぐるりと一周する「鉢巻(はちまき)道路」を走ってみましたよ。標高約535mの登山口からは、頂上までよく見通せました。
西側には真っ青な海が広がっている、ハズだったのですが、この日は生憎のお天気で小雨が降ったり止んだり。海側には雲がどんより立ち込めていて……。
ですが、ちょうど八丈小島の近くまで来たときに、雲間が開けてくれました! 青い海に浮かぶ八丈小島を眺めながらのサイクリング、最高でしたよ。(by なるみん)
キャンプでの積載力もチェック
キャンプでの積載力もしっかりチェック。「フォレスター STI SPORTS」のラゲッジサイズは、最大幅1585mm、最大長908mm(5名乗車時)で、実に509Lという大容量です。
画像では、編集部3名の私物である約30Lのバックパック3つにカメラバッグ、約30Lのトランクと、さらに自転車も積んでいますがこの通りまだまだ余裕が。
車中泊もOK!多彩なシートアレンジ
そして筆者が最も魅力を感じたのが、簡単にフルフラットになるリアシート。直接リアシート側での操作も当然可能ですが、ラゲッジスペース右側のボタンなら、ワンアクション!
*画像は身長177cmの編集部林
*画像は身長157cmの筆者
今回試乗会に同行していた、身長177cmのCAMP HACK編集部の林と、身長157cmの筆者がそれぞれ寝転んだのがこちら。
一番奥へシフトした運転席とリアシートとの間に隙間はあるものの、厚みのあるマットなど敷けば、身長180cmの人でも十分車中泊可能です。純正アクセサリーにも「車中泊マット」がラインナップ。
地味にうれしいポイントが満載
パワーリアゲート
他にもキャンパーに地味にうれしいポイントがたくさん。その1つが「パワーリアゲート」です。
スマートキーで離れた場所からでも電動でリアゲートを開閉可能なので、両手で荷物を持ちあげる直前にササっと開けば、撤収時も実にスムーズです。
リアスペース3箇所にフック
ラゲッジ開口部付近に1箇所、ラゲッジ内部天井に2箇所、合わせて3箇所に「フック」が標準装備。
ラゲッジスペース左右の壁にも「カーゴサイドフック」「カーゴフック」を備え、ちょっとライトを吊るしたり、純正アクセサリー「カーゴマルチネット」などと組み合わせてより便利に使えます。
▼SUBARU「フォレスター」についての詳細はこちら
午後は「クロストレック」を自由試乗してみた!
午後からは車種をチェンジ! 今度は「クロストレック Limited」を自由試乗してきましたよ!
車内空間やシートアレンジは?
まずはやはり気になる積載力をチェック! 「クロストレック Limited」のラゲッジサイズはフロア幅1090mm(ホイールハウス間)、全長814mm(5名乗車時)、315Lと十分な容量です。
画像は「フォレスター」のときと同じく、編集部3人の私物を全部載せた状態ですが、まだまだたっぷりと積めそうです。
そして、シートアレンジに関しても「フォレスター」と同じく、リアシートを倒せばフルフラットなスペースが出現。
身長177cmの編集部林が寝転んだ感じもほぼ同じ。厚手のマットなど敷いて運転席とリアシートの隙間さえ埋めれば、身長180cm程度の人でも十分車中泊ができそうです。
Apple Car Playでスマホと完全リンク
今回「クロストレック Limited」で大きな魅力に感じたのは、数々のハイテク便利機能の搭載。
1つ目は11.6インチという大画面の「インフォメーションディスプレイ&インフォテイメントシステム」です。こちら、スマートフォンアプリをリンクして使える「Apple Car Play」と「Android Auto™」に対応。
例えば、Google Mapを使うときも、iPhoneよりずっと大きな画面で純正カーナビのように見られるのが便利。お気に入りのオーディオアプリなど、いつもと同じ環境を車で楽しめます。
ワイヤレスカーチャージャーも完備
そして、前席と後席にそれぞれUSB Type-AとType-C出力電源があるのも便利ですが、やっぱりセンタートレイ一体型の「ワイヤレスカーチャージャー」の存在が最強でした。
キャンプや旅行あるあるの充電ケーブル忘れも心配無用だし、そもそも持って行かない選択ができるのがうれしいですよね。ケーブルだらけになりがちなシフトレバー周りもスッキリ。
現地集合でもスムーズに合流
世界中を3m四方のマス目に区切り、その全てに固有の3単語を割り当てた位置情報システム「what3words」の採用も画期的!
3単語をアプリで検索し、クロストレックの目的地検索画面に入力すれば、3m四方をピンポイントに目的地として指定できるんです。
広い駐車場内の一角や、「ふもとっぱら」みたいに広大なキャンプ場で現地集合するときも、スムーズに合流できちゃいますね。
▼「what3words」についての詳細はこちら
外に出たら衝撃!静かすぎる室内空間
この日は海もかなり荒れており、海岸で「クロストレック」から降りた途端、「ザ、ザーッン!」と防波堤に打ち寄せる波音の大きさに、思わずビクついてしまった筆者。
ですが、ドアを開ける瞬間まで全くその音には気づかず……。実は、車内ルーフの振動を吸収して抑える弾性接着剤が、響く音を小さくして素早く収めてくれており、室内は圧倒的に静かだったワケです。
▼SUBARU「クロストレック」の詳細はこちら
他にもスゴかった、SUBARU車のこんなところ
ここまでは2車種独自の魅力を紹介しましたが、2車種に共通するスゴイ機能もチェックマスト!
圧倒的な酔いにくさがスゴイ
自分が運転していれば平気だけど、乗せてもらう場合は乗り物酔いしやすい筆者。けれど今回、運転を交代しつつカーブの多い島内を走り回っても、ほぼ、酔うことがありませんでした。
というのも、車体のベースに「スバルグローバルプラットフォーム」が採用され、優れた応答・安定性に加え、不快な振動や騒音が少ない静かな室内空間を実現しているから。
そして、同社独自の「水平対向エンジンSUBARU BOXER」による、揺れが少なく実にスムーズな加速や安定したコーナリングもまざまざと体感。
カーブでは「アクティブ・トルク・ベクタリング」も車の動きを安定させてサポート。アップダウンも直進時も終始、滑らかなドライブフィーリングでした。
やっぱり悪路走破性能がスゴイ
*画像は「クロストレック」の「インフォメーションディスプレイ」にてリアルタイムで確認できた「シンメトリカルAWD」の機能する様子
午後は大雨でひたすら濡れた路面を走行。土地勘もゼロなので、Google先生あるあるの未舗装の林道に誘導されるシーンも。けれど、そんなときこそ「シンメトリカルAWD」が本領を発揮!
左右対称・一直線の基本パーツ配置により低重心と優れた重量バランスを実現し、4輪で地面を捉えて滑りにくいだけでなく、各タイヤへの力配分をシーン毎に最適な状態に制御。安心して走行できましたよ。
*画像は「フォレスター STI SPORTS」の「マルチファンクションディスプレイ」で確認できる「X-MODE」のモード選択
さらに、路面状況に応じて悪路での走りをサポートする「X-MODE」も搭載。
滑りやすい道では「SNOW/DIRTモード」、タイヤが埋まるような道では「DEEP/SNOW・MUDモード」の2モードが選べ、悪路からの脱出をもサポートしてくれるのが流石です。
安全性能やドライブアシストがスゴイ
アイサイト
そしてやっぱりSUBARUといえば、なワンランク上の安全性能「アイサイト」。視野が広角なステレオカメラと超広角の単眼カメラによって“3つの目”を持つ最新システムです。
交差点での出会い頭での衝突回避のサポート、見通しの悪い道での前側方からの接近車両の検知などの機能で、追突事故発生率0.06%を誇ります。
スマートリアビューミラー
また、キャンパーにうれしいのが「スマートリヤビューミラー」。リアカメラの映像をクリアに映してくれるので、ラゲッジに荷物満載で実際には後ろが見えなくても心配無用なんです。
結論:やっぱり断然ハードル下がりますわ…。
SUBARUの最新SUV2車種を試乗してとにかく痛感したのは、アウトドア志向性の高いユーティリティによって、キャンプやアクティビティへくり出すハードルは、断然下がるということ。
どちらもフルフラットになって拡大するラゲッジはとても使いやすかったし、独自ユーティリティやオプションの方向性が明確に差別化されており、車種ごとの個性が光っていました。
また、走行性能や悪路走破性の面においても、旧型フォレスターからアップデートされていなかった筆者の常識を遥かに凌ぐ進化を遂げており、新たな感動の連続でした。
最近は、子どもたちが巣立っていったネクストステージには、またSUBARUのSUVに戻るのもいいなぁ〜と夢想し出した筆者です。