タトンカからハイエンドなバックパックが登場
今回ご紹介するのは、ドイツ生まれのアウトドアブランドTATONKA(タトンカ)からリリースされたばかりのバックパック。
ブッシュクラフト向けだそうで、ミリタリー感のある無骨カラーがそそりますよね。モールシステムにも対応しているようだし、優秀な収納力が期待できます。
さあ、それでは全貌を……とその前に、まずはタトンカについておさらいしましょう。
タトンカってどんなブランド?
出典:レザーマンツールジャパン
タトンカといえば、CAMP HACKで度々掲載してきたのが、タープです。
火の粉に強いTC素材をいちはやく採り入れ、サイズや形状も豊富。タトンカ製タープを愛用しているキャンパーは少なくありません。
こちらが一番人気の「1TC」。425×445cmのレクタタープで、ファミキャンやグルキャンで張られているのをよく見かけます。
こうしたファブリック系の製品を得意とするのは事実なんですが、それだけではありません。
タトンカはバックパックも得意ジャンル。「ユーコン」シリーズを始め、レディース向けなど豊富なラインナップで多くのバックパックを展開しています。
そして意外なのが、ブッシュクラフトを愛好するソロキャンパー用の製品も充実していること。注ぎ口が小さく焚き火に放り込めるケトルや、インダストリアルな雰囲気が漂うアルコールストーブなど、無骨キャンパーにとって魅力ある製品を揃えているんです。
……余談が長くなりましたが、タトンカはタープだけでなく「バックパックも得意」、「ブッシュクラフト向けのギアも多い」ということを踏まえて、今回の新作バックパックに話を進めましょう。
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2024年の新モデル「PYROX 45+10 BC」
というわけでこちらが新作の「PYROX 45+10 BC」です。容量は45Lですが上部がこんもりと盛り上がるほど収納することもでき、その場合は商品名にある通り「+10」の55Lまで対応します。
商品名といえば「BC」というワードも入っていますね。これはブッシュクラフト(BushCraft)での用途を想定しており、生地はオリーブの無骨カラーを纏った高強度の「CORDURA®」です。
タトンカは比較的リーズナブルなバックパックが多いのですが、本製品は機能を重視し、ハイエンドな仕様となりました。
随所に散りばめられた最高クラスの機能
秀逸な収納性能
開口部はトップだけでなく、前面にもU字型にファスナーが走っています。いわゆるフロントアクセスですね。これによりトップリッジ(上部のフタ)を外さなくてもモノを出し入れしたり、内部を探ったりできます。
バックパックを寝かせた状態でガバッと開くことができるのは、窮屈さがなくて快適ですね。
先ほど話題に出たトップリッジ自体にも収納スペースが。メイン荷室よりも出し入れがしやすいので、サッと取り出したいモノを収納できて便利です。
さて画像の右下に、ウェビングの長さを調節できるアジャスターがありますね。これは前述した「+10」の容量にする場合、トップリッジの高さを調節するためのものです。
背負いやすさにも妥協なし
背面はこのようなビジュアル。分厚いショルダーストラップに、もちろんチェストストラップ(胸の前で締めるやつ)やヒップベルトを装備しています。
ちなみにヒップベルトには……。
このように小物収納ポケットが。バックパック上のあらゆるスペースを無駄にしない、そんな執念が感じ取れますね。
話がそれましたが、背中が当たる部分にもある機能を搭載しています。
それがこちら、「コンフォートライト・キャリング・システム」です。背面には硬いバックパネルが仕込まれているのですが、その高さを調節することができるんです。
バックパネルは面ファスナーで固定されているので、それをバリバリと剥がして背負いやすいポジションに再固定すればOK。正規輸入代理店によると「骨盤部への効率的な荷重移動を実現」するとのことです。
モールシステム対応で拡張性バツグン
前面と側面をよく見ると、前面は何やら穴だらけ。側面にはウェビングが4列、縫い付けられています。これらはモールシステムに対応するための装備です。
このようにモールシステムに対応するポーチ等をガンガン取り付けることができ、収納力がUPするだけでなく、整理整頓がはかどります。
ちなみにタトンカからは純正ポーチがサイズ違いで4種、リリースされています。これらを購入するのが無難ではありますが、モールシステムは規格ですから、社外品のモジュールを取り付けてももちろんOK。
自分のスタイルに合わせて、好きなようにカスタムできるんです。
総合力で優勝するバックパック
ハイエンドな機能を持ったバックパックは、他のブランドにも存在します。またモールシステムに対応する無骨なバックパックも、別に珍しくはありません。DD Hammocksの「ベルゲンリュックサック」なんてウェビングの嵐です。
しかし両者を備えている製品となると、途端に母数は少なくなります。総合力で考えた場合、本製品はベストバイに近い選択肢だと言えるでしょう。
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タトンカといえばタープ!
さてタトンカといえば、得意のタープにも動きがありました。日本だけで販売される、限定カラーの商品が生まれたそうです。
一番人気の「1TC」に日本限定カラーが
それがこちら、「1TC Black」です。冒頭の方でも掲載した「1TC」に、日本限定カラーのブラックが登場しました。
タープの売れ筋といえばベージュ~ブラウンが定番になっているなか、まさかのブラックで攻めてきました。
商品名は「ブラック」ですが、厳密にはグレーに寄せているようです。筆者は現物を肉眼で確認してきたのですが、光沢のないTC素材なので柔らかな印象があり、おしゃれな雰囲気がムンムンでした。
黒いクルマに乗っているキャンパー、黒やグレーのテントを愛用しているキャンパーにとって、うれしい限定カラーではないでしょうか。
タトンカで個性派スタイルを
これまでタトンカに対して、ブッシュクラフト方面のイメージを持っていなかった人も多いと思います。
だとしたら他のキャンパーとギアがかぶらないチャンスであり、また品質的に申し分ないことは、30年以上続くタトンカの実績が証明しています。
タトンカで構築する個性派スタイル、いかがでしょう?
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