アウトドア界大注目!?『八ヶ岳のタイニーハウス(=小さな家)』

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雑誌「HUNT」とのコラボレーション企画第4回。今回は、八ヶ岳にひっそりと佇むタイニーハウス(=小さな家)にお邪魔し、住人のランドスケープデザイナー中谷耿一郎さんにその暮らしぶりをインタビューしてきた記事をお届けします。

キャンプ好きが高じて”ミニマム”な田舎暮らしを始めた、というお話

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自然の中で四季を感じまったりしたい、これを求めてキャンプに出かける方も多いのではないでしょうか。

近年では家と同じ生活環境を自然の中で体験するスタイルも見られますが、本来のキャンプスタイルは、”ミニマムな中で非日常を感じる”ことを醍醐味としていました。

これを現代において日常に落とし込んだのが、今回登場するランドスケープデザイナー中谷耿一郎さん。八ヶ岳での暮らしぶりをお聞きしました。

小さな家が与えてくれた、心地よい暮らし

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御年69歳のランドスケープデザイナー中谷耿一郎さんが、八ヶ岳に週末を過ごす為の家を建てたのはちょうど40歳の時。八ヶ岳の森に囲まれた土地を知人に紹介され、そのロケーションに一目惚れしたのが事の始まりだった。それまでキャンプを楽しむことが多かった中谷さんは、それより少し快適であれば良いと、100坪の土地に風呂も何にもない10坪の小屋を建てた。

09 「人間が気持ちいなって思う景色は薄い落葉樹の林と、草原だと思うんです」枝葉を潜り抜けた日光が庭に差し込む。写真は中谷さんが春に撮影したもの

「建築家の吉村順三先生も3間角の居間は居心地が良いと言われたそうだし、ワンルーム住宅の先駆けとも言える、縄文時代の住居もそれくらいのものが多いようですが、寝室としてのロフトをともなった3間×3・5間のワンルームの家は快適そのものでした」



02 レッドシダーの床材が爽やかに薫る4.5坪のタイニーハウス。1.5坪のロフトも備え、時にゲストハウスとしても使われる

建ててからの五年間は町田と八ヶ岳の週末Iターン生活。小屋は中谷さん本人が設計したものだが、来るたびにその心地よさに、いいなぁと一人感動していたそうだ。その後、仕事の方は、コンピューターでの通信環境がなんとか整いつつあり、東京に事務所を構える必要性もなくなってきた為、中谷さん家族はこの地にやってきた。

05 リンゴの中心をくり抜き、レーズン、クルミ、ラム酒を入れて薪ストーブで一時間ちょっと。甘くて体温まる、中谷家定番の冬のデザート

「ここに定住することを決めてから、私の仕事部屋4坪と娘の為のロフトを増築したんです。そしたらそれまであった小屋のオーラというか家としてのワクワク感が減ってしまった。その時改めて、家が大きくなると失うモノも多いのだと、つくづく思いました。それで隣にもっと小さな小屋が欲しくなったわけです」。

西洋風の茶室”西洋庵”と呼んだ人もいるという、4・5坪のタイニーハウスは離れというより、中谷家の第二の別荘という感覚なのだ。非日常な場所という位置づけの為、トイレやキッチンは設けられていない。手仕事で作られた家具がセンス良く置かれた室内は、きっと、屋根のこう配や窓の大きさもその印象に起因しているのだろう、むしろゆとりさえ感じる空間となっている。

04 離れの薪ストーブは北欧のモノ。薪をくべる窓が小さい分オーブンスペースが広くとられているので、料理するのに重宝しているそう

「小さい家が良いって言っても、なかなか信じてもらえないんですよ。良さに気が付くのは、奇しくも、みんな家を建てた後。特に別荘は必要以上に大きく作り過ぎちゃう人が多い、それも狭い敷地に目いっぱい。実際に実行した著名なデザイナーの知人もいますが、経済的に許せば1000坪の敷地に4・5坪の別荘っていうのがお洒落だと思うんですけど。その小ささ故に維持や掃除が楽、冬も部屋が暖まるのがはやい、エネルギーの消費も少ない。どうしても不都合が出てきたっていうのなら、その時点で増築すれば良いだけですし。あと、子供が巣立って行くのって意外と早いんですよね」

中谷さんのお気に入り

10 移住して増築した中谷さんの仕事場兼あそびの部屋。冬はここでスキーのワックスがけ、緑の季節は仕事で大忙し。二階には、上京した娘さんの勉強部屋がある

「私の仕事は、建築、庭、そして周辺を含む風景の調和を考えること。地形を整え、石を敷いたり、樹を植えたりして、ランドスケープの骨格を作ることなんです。草花に関しては趣味的な要素が強いので、地域性や日当たりを考えてのアドバイス程度におさえて、施主に委ねる事が多いです」

中谷さんはアートではなく、あくまでデザインとして、私的な心象はできるだけ形に反映させないよう心がけているそう。無国籍な庭とも称される中谷さんの造園。引く手数多で春から秋までは仕事で慌しい日々を送る。しかし、対照的に冬になると軽井沢や八ヶ岳の地面は凍ってしまう。寒い季節は殆ど現場をオフにしてスキーに身を投じるのだ。



07 現在は住宅の庭や別荘等の景観デザインをされているこの家の主、中谷さん。 離れの地下にある物置からスキーを持ってきて、いつものようにお散歩に

「八ヶ岳に住んでると、朝になって何処にスキーに行くかを決められるのが良いですね。薄暗いうちから天気予報やライブカメラを見て、雪の状況をチェックするんです。冬の間、頭の中の半分はテレマークスキーですね(笑)」
平日は人の少ないスキー場で朝二時間ほど滑るか近くの雪原や林をスキー散歩。土日は、北八ヶ岳や長野の山でバックカントリー。密かに見つけたお愉しみツアールートをGPSに入れていたり、スキー道具を自ら改造したり、本当に若々しい!
「こう見えて私はハイテク好きなんです。クラシックな革のスキー靴も好きですが、カーボンファイバーとかチタンとか聞くとそれだけで反応してしまう。軽いもの、小さいもの、そして優れた新素材、どれも耳に心地よい。この所クルマはもっぱらハスラーばかり乗ってますよ。最近の軽は本当にすごい。こういう生活してますけど、懐古趣味というわけではなく、古いものと新しいもののバランスを愉しんでいます」

photo:Yoshiro Yamada


雑誌「HUNT」とのコラボ企画

じつは、今回の『八ヶ岳のタイニーハウス(=小さな家)』は、雑誌「HUNT」にて掲載されたもの。このほかにもアウトドアを新たな視点からお届けする同雑誌に注目です。CAMP HACKとのコラボ企画は、早くも4回目!今後も随時配信するので、お見逃しなく!

今回お話を伺った、ランドスケープデザイナー中谷耿一郎さんインタビュー記事は、HUNT Vol.7に掲載されています。
HUNT INTERIOR STYLE」という別冊本も、セブンイレブン限定で発売となりました。
今回ご紹介した中谷さんのような、山暮らしの達人のライフスタイルが満載なので、本誌と合わせてコチラもチェック!

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出典:7net
『達人の道具。』と題した最新号HUNT Vol.10が出たばかり!ぜひチェックしてみよう!

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CAMP HACK編集部 Written by CAMP HACK編集部 CAMP HACK運営&記事編集担当。キャンプに行きたいけど、なかなか行けていないのが今の悩み。編集しながら、こっそり今年はどんなキャンプスタイルをするか模索中。今年の目標は、いくつかギアを新調して思いっきりキャンプを楽しむこと。

2015年12月6日

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