編集部がアイテムを厳選!!CAMP HACK STORE
メリノ種の羊

メリノウールの特徴を徹底解剖!Tシャツや靴下などおすすめも紹介

今やアウトドア全般において重宝される素材、メリノウールの種類や特徴を徹底解説します。さらに靴下や Tシャツ、インナー、タイツなど、人気のメリノウール製品をピックアップ

実はメリノウールはオールシーズンで大活躍するアイテム。取り扱い方、メンテナンス方法も一緒にチェックしてみましょう!

本ページはアフィリエイトプログラムを利用しています。

目次

アイキャッチ出典:写真AC、画像:筆者作成

メリノウールとは?

メリノ種の羊

出典:写真AC、画像:筆者作成

メリノウールとは、主にオーストラリアを代表として飼育されている『メリノ種』の羊の毛から作られたウール(羊毛)のこと。数あるウールの中でも良質なウールが取れる品種として重宝されている高級なウールです。

羊毛

出典:PIXTA

通常のウールの太さが直径約0.024〜0.042mmです。この太さのウールは肌に触れるとチクチクするといったデメリットがあるのに対し、メリノウールは約0.018〜0.024mmと細いため、チクチクしづらいのが特徴。

そのため、ベースレイヤー(インナー)に使う素材として人気があります。さらにメリノウールには太さによってランクが付けられています。

メリノウールのランクと用途

出典:THE WOOLMARK COMPANY、図:筆者作成

現在世界に流通しているウールの約40%はメリノウールです。上図のように羊毛が細くなるほどランクが高く、その分肌触りが良く上質で貴重とされます。

しかし、近年はエクストラファインメリノを使用しているのに比較的安価な製品も多く販売されています。

特徴その① 優れた吸湿性

メリノウールの吸湿構造

出典:THE WOOLMARK COMPANY、図:筆者作成

メリノウールの大きな特徴に吸湿、吸水性があげられます。毛の内側にある繊維は親水性があり、汗や湿気を吸収する力が高くウールの内側は多くの水分を取り込みます。

内側の繊維が吸水して膨らむことでキューティクルが開き、さらに吸水しやすくなります。

メリノウールが蒸れにくい理由

図:筆者作成

しかし表面にあるウロコ状のスケール(キューティクル)は疎水性があるため、繊維の間に水分が留まることなく通気性が良く、繊維面が肌に触れません。

つまり、汗をかいても肌触りはサラッとしていて汗冷えしづらいという魔法のような性質を備えています。

特徴その② 高い保温性と断熱性!

メリノウールの保温と断熱のメカニズム

図:筆者作成

羊毛の中心部にはマトリクスと呼ばれる繊維があり、水分を吸収することで静電気の発生を抑制する効果があります。また、その外側に面するクリンプと呼ばれる縮れた繊維がウール同士を絡めて空気の層を確保してくれます。

さらにキューティクルスケールには紫外線保護効果もあります。先述の通気性もあるため、メリノウールは体にとって最適な温度を保ってくれる優れた素材なのです。

特徴その③ 抗菌・防臭性まである!

防臭抗菌作用のメカニズム

図:筆者作成

ウールはもともと天然素材であるため免疫作用があり、化学繊維と比べると防菌作用が高い素材です。

さらに通常のウールよりも繊維が細かいメリノウールは繊維内に吸収した水分や皮脂などの臭い成分を閉じ込めるため、優れた防臭効果が発揮されるのです。

汗冷え回避のメリノウール製Tシャツおすすめ3選

モンベル メリノウールプラスライトT

モンベル メリノウールプラスライト

出典:mont-bell、画像:筆者作成

メリノウールと速乾性に優れるポリエステルの混繊したハイブリッド素材で作られたTシャツ。ウールの特性はそのままに、汗を素早く乾かし、発汗量の多いアクティブなシーンでも肌面をドライに保ちます。防縮加工を施しているため縮みにくく、家庭でも中性洗剤で手洗いによる洗濯が可能。冬季はインナーとして、夏季の高所登山や涼しい季節のトレッキングでは1枚で行動着として活躍します。

●素材:メリノウール78%、ポリエステル22%
●サイズ:S、M、L、XL

モンベル公式サイト:メリノウールプラスライトT詳細ページ

アイスブレーカー  グラナリー ショートスリーブ ポケットT

アイスブレーカーグラナリー

出典:icebreaker、画像:筆者作成

春夏をはじめ、オールシーズン使いやすい薄手メリノウールの半袖Tシャツ。衣服内の調温調湿に優れ、ちょうどいい心地よさになるメリノウール100%素材を採用。普段のスタイルに取り入れやすいボックスシルエットで、ポケット付きな点もありがたいところ。日本サイズよりも1サイズほど大きめ。

アイスブレーカー(icebreaker) グラナリー ショートスリーブポケットT

●素材:150g/m2 Jersey (メリノウール100%)

●サイズ:XS、S、M、L

FieldCore(ワークマン) スプリングメリノ半袖丸首シャツ

ワークマン メリノウールシャツ

出典:ワークマン、画像:筆者作成

ワークマンから価格1,500円という破格でスーパエクストラファインメリノ50%混紡のTシャツが出ました。以前もワークマンのメリノウールTシャツは話題を呼びましたが、当時の混紡率はメリノウール10%以上とされていたため、大幅にメリノウールを増量しています。メーカーは汗をかきやすい春夏のシーズンを推奨しています。

●素材:スーパーエクストラファインメリノ50%、ポリエステル50%
●サイズ:M、L、LL

ワークマン公式サイト:スプリングメリノ半袖丸首シャツ詳細ページ

暑すぎ回避のオールシーズン向けおすすめインナー3選

アイスブレーカー オアシスロングスリーブクルー

アイスブレーカー オアシスロングスリーブ

アイスブレーカーのオアシスロングスリーブクルーはロンTでありながらもメリノウールの紫外線保護性や通気性により夏場でも日焼けや汗冷え対策に有効な一枚です。メリノウール100%で保温性も高く、寒い時期のインナーとしても活躍します。

アイスブレーカー(icebreaker) 200 オアシス ロングスリーブ クルー

●素材: 200g/m² Jersey(メリノウール 100%)

●サイズ:XS、S、M

アクリマ ウールネットクルーネック

アクリマのウールネットクルーネック

北欧ノルウェーで1939年に創業したメリノウールウェアブランドのアクリマの80年以上にわたる紡績技術の開発から、ユニークなメッシュ構造をしたメリノウールのクルーネックを生み出しました。体表面と衣服の接地面を少なくすることで、体から発する蒸気を外へ最大限に逃がし、あらゆるシチュエーションでメリノウールの保温性を最大限に引き出し、驚異的な暖かさを身体に生み出します。

ACLIMA アクリマ ウールネット クルー ネック

●素材:120g ソフトメリノウール91%、メリノウール7%、ポリアミド2%

●サイズ:XS、S、M

▶︎アクリマ公式サイト

ラパサ メリノウールインナー

ラパサのメリノウール

Lapasa(ラパサ)はメリノウールを100%使用したインナーにも関わらずAmazonで4,920円(Mサイズ)〜という破格の値段で販売しているメーカーです。100件を超える5つ星評価を獲得している高コスパのベースレイヤーといえるメリノウール製品。はじめての一枚におすすめです。

メリノウール製タイツ1本で冬の寒さを軽減!おすすめ3選

アクリマ ホットウールロングス

アクリマのホットウールロングス

出典:ACLIMA、画像:筆者作成

メリノウールとポリエステル/ポリアミド混合素材で、過酷な環境での耐久性を高めたロングス。テリーニット構造とループ構造のインナーは、より大量の空気滞留保温層を作り出すことができます。ウール繊維の特徴を生かしつつ、混紡によって太く強い繊維を作り出すことで耐久性も高めた結果、その堅牢さから各国の軍隊のアンダーウェアにこぞって採用されています。

ACLIMA(アクリマ) ホットウールロングス

●素材:230G 混紡ウール65%、メリノウール20%、ポリエステル15%、ポリアミド15%

●サイズ:XS〜 XXL

モンベル スーパーメリノウールタイツEXP

モンベルタイツ

出典:mont-bell、画像:筆者作成

着た瞬間から暖かい、天然の吸湿発熱素材のメリノウールに速乾性をプラスモンベル独自のアンダーウェア。モンベルの18.5μmスーパーメリノウールでチクチクせず、縫い目にフラットシーマーを採用し着心地の良さを追求しています。海外サイズのため確認して購入しましょう。

●素材:ウール79%+ポリエステル18%+ナイロン2%+ポリウレタン1%

●サイズ: S、M、L、XL

モンベル公式サイト:スーパーメリノウールタイツEXP詳細ページ

スマートウール 150ベースレイヤーボトム

スマートウールベースレイヤーボトム

出典:Smartwool、画像:筆者作成

年間を通じて使える薄手のベースレイヤー。メリノウール特有のソフトな着心地に、ナイロンのコアスパンテクノロジーにより31%耐久性が向上。比較的フィット感の高いシルエットを採用し、約4cm幅のウエストバンドにはフラットロックシーム採用し快適な履き心地を追求しています。

スマートウール(Smartwool) 150ベースレイヤーボトム

●素材:メリノウール87%、ナイロン13%

●サイズ:XS、S、M、L

キャンプからウィンタースポーツまで使える靴下3選

アイスブレーカー ハイクミディアムクルー

アイスブレーカーのハイクミディアムクルー

甲部分は薄手の生地で通気性を確保し、メリノウールの特性により長時間着用しても臭いにくくムレにくい。ボトム部分にのみクッション性がある裏パイルを採用することで、衝撃を吸収し足の負担を軽減。  夏の高所登山から冬のハイキングまで対応できるほどよい保温力で、汎用性に優れた1足です。

アイスブレーカー(icebreaker) ハイク+ミディアムクルー

●素材:ウール(メリノウール)、ナイロン、ポリウレタン

●サイズ:S、M、L

モンベル メリノウールトレッキングソックス

モンベルのソックス

出典:mont-bell、画像:筆者作成

優れた保温性と吸放湿性を備えたウールを使用したソックスです。防臭効果にも優れ、防縮加工により洗濯時の縮みも少なくなっています。登山全般で活躍する抜群のクッション性と適度な保温性を備えています。

●素材:ウール58%+ナイロン26%+ポリエステル14%+ポリウレタン2%

●サイズ:S、M、L、XL

モンベル公式サイト:メリノウールトレッキングソックス詳細ページ

コストコ メリノウール混ソックス

コストコのメリノウールソックス

出典:COSTCO、画像:筆者作成

キャンプに使えるアイテムが豊富なコストコから販売されているカークランド(KIRKLAND)のメリノウールソックスは6足セットで2,698円(1足あたり約450円)と、価格破壊的な安さで手に入れることができる。メリノウールの割合も多く通気性が良くムレにくい靴下としてアウトドアで活躍すること間違いなし!

●素材:メリノウール72%、ナイロン27%、ポリウレタン1%

●サイズ:25~31cm

コストコ公式サイト:メリノウール靴下詳細ページ

メリノウールの注意点!洗濯や保管方法を覚えておこう

ここまでメリノウールの魔法のように優れた点を紹介しましたが、メリノウールの特性ならではのデメリットも忘れてはいけません。正しい洗濯方法や保管方法を覚えて品質と性能をキープしましょう!

適切な洗濯方法で性能を維持しよう

洗濯の失敗

出典:PIXTA

メリノウールの一番のデメリットともいえる点は洗濯機で気軽に洗うことができないことと、乾きが遅いこと。

メリノウールの繊維は水分を吸収すると開いたキューティクルが絡み合いフェルト状に縮んでしまいます。そこで、なるべく短い時間で正しい洗い方をする必要があります。

洗濯機での洗濯方法
①洗濯物を裏返して畳み、洗濯ネットに入れる。
②ウール専用か中性洗剤、柔軟剤を入れる。
③ドライコース、手洗いコースを選択。
④軽く脱水する。(強い摩擦防止のため脱水は手でも良い)
手洗いの方法

①約30℃以下の水温で洗面器に洗剤溶液を作る。

②洗濯物を裏返しにして畳み、軽く押し洗いする。

③水を変えて洗剤をすすぐ。(温度は一定に)

④仕上げに柔軟剤を水に溶かしてウールに含ませる。

⑤畳んだまま洗濯ネットに入れて脱水する。(強く押しすぎない)

デリケートな衣類なので、浸け置きせずに手洗いで素早くおこなうのがベストです。洗剤は必ず衣類の洗濯表示を確認し、ウール専用か中性洗剤を使用しましょう。

洗濯後はシワをよく伸ばし、風通しの良い場所で平干ししましょう。肩や袖、襟などはタオルで押さえておくほうが型崩れの防止になります。汚れは強く擦らず、叩いて洗いましょう。

正しい保管方法で虫から守ろう

ウールの虫食い

出典:PIXTA

メリノウールは何度も摩擦が繰り返されることで毛玉ができやすいこともデメリットと言えます。そして虫は天然素材が大好きなので、そのまましまっておくと虫食いに遭います。

防虫と状態維持ための保管方法

①しまう前に天気の良い日によく乾かす。

②アイロンで成形、殺虫(蒸し焼き)をしてから畳む。

③風通しの良い場所に保管するか衣類用圧縮袋に入れる。

④乾燥剤、防虫剤を入れておく。

※防虫剤は密閉空間に置くこと。(防虫成分が充満するため)

メリノウールで快適に過ごそう!

ウールで快適に過ごす

出典:PIXTA

使用や保管方法さえ気をつければ、快適な着心地を体感できるメリノウール。シーンに合わせて一枚着や重ね着をすることで体温調節の手助けをしてくれる優れものです。優しい肌触りのメリノウールでアウトドアを充実させましょう!

こちらの記事もおすすめ